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Traffic Engineeringとは

MPLS-TE(Traffic Engineering)とは、MPLSでは不可能だった経由するルータを選択することができます。

MPLSとMPLS-TEのLSP(Label Switched Path)選択、つまり、経由するルータをどのように決定しているのか確認しながらMPLS-TEについて理解を深めていきましょう。

1.MPLSのLSP選択:経由するルータはどのように決まる?

MPLSのLSPはIGPのmetricによって決まります。

IFにmetric値を決めておいて、宛先までmetricの値が最短になる経路を自動的に選択するようになっています。
つまりは、IGPでOSPFを指定していれば、OSPFの最短経路がそのままMPLSの最短経路となります。

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2.MPLS-TEのLSP選択1:顧客要望やサービスレベルを考慮したパス選択

キャリアネットワークはサービスとして展開しているので、当然顧客へサービスとしてネットワークを提供しています。
サービスなので、SLA、つまりはサービスのレベルを費用毎に決める事ができるメニューを用意しています。

必ず1Gbpsの帯域を常時確保したいというユーザもいれば、ベストエフォートでその時々に使える帯域だけでも良いというユーザもいます。
そのような顧客要望に応える為には帯域の確保や、帯域が空いているLSPを構築して利用する必要が出てきました。

しかしながら、MPLSではIGPに従った最短経路しか選択ができず、上記のようなサービスレベルを満たすことができません。
そこで登場したのがMPLS-TEです。

3.MPLS-TEのLSP選択2:パス計算(OSPF-TE)→ラベル配布(RSVP-TE)

MPLS-TEでは、経由するルータを制約条件を加味したパス計算が可能です。
制約条件とは、先ほどの顧客要望に出てきた帯域を確保した状態のLSPパス選択や、経由するルータを明示的に選択することが出きるような「条件」を加味した状態でパス計算ができます。

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