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SRが使われるキャリアネットワークとは

Segment Routingはキャリアネットワークで使われます。
では、なぜキャリアネットワークで使われるのでしょうか?

一般的な企業ネットワークとキャリアネットワークの違いをもとに具体的に説明していきましょう。

1.一般的な企業ネットワーク

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一般的な企業ネットワークは基本的にIPアドレスが一意です。

同じIPアドレスが存在する場合、通信ができません。
考えてみれば当然ですが、Googleの検索サイトとYahooの検索サイトのIPアドレスが同じだったら、自分のPCがどちらにアクセスしていいかわからなくなりますよね。

例えば通信したいPCとサーバ間の経路を持つルータを通して通信が可能になります。このような一般的な企業ネットワークではIP通信のルールのみで運用できます。

2.キャリアネットワーク

キャリアネットワークは、様々な企業が自社のネットワークを構築するために使われます。

企業は様々な支社や支店を持っているのが一般的です。
これらの企業が独自の社内ネットワークを構築しています。

様々な企業がキャリアネットワークを利用するのですが、みなさん、疑問に思わないでしょうか。
そう、企業が複数存在するのであれば、IPアドレスも同じものがあってIPネットワークのルールに矛盾して通信できないんじゃないのかなと。

そうです、IPネットワークのルールでは複数企業を収容するキャリアネットワークは作れません。

そこで、IPだけでなく他の概念を組み合わせてネットワークを構築することにしました。
これが、ラベルです!

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キャリアネットワークでは、企業のIPアドレスをラベルに変えて通信しているのです。

キャリアネットワーク内ではIPアドレスではなく、ラベルを元にルーティングされているので、企業のIPアドレスが何であろうと問題ありません。

一般企業とキャリアのネットワークが分かったところで、次回は企業ネットワークの詳細からIGPの説明につなげていきましょう。

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