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院生活1週間目の感想

基本情報

私:他学科卒で臨床心理専攻修士課程一年
臨床心理士指定大学院を志したキッカケは、(Gルート公認心理師の)母親から「(大学卒業して就職先の無かった私が)何の資格もなく就活しても良い就職先無いから、あんたは心理士に向いてると思うし、臨床心理士資格を取ったら」と言われたから。

あと自殺予防関連で働きたいと思って求人を探したら、殆ど臨床心理士等の心理系資格が必要だったため(今考えるとそれは電話相談員の求人だった訳だが)。

スイミー

スイミーという、レオ=レオニの絵本がある。

小さな黒い魚スイミーは、兄弟みんながおおきな魚にのまれ、ひとりぼっちに。海を旅するうちに、さまざまなすばらしいものを見ます。そして、再び、大きな魚に出会いますが…。世界中で翻訳され、日本でもロングセラーを記録しているレオ=レオニの代表作です。

https://leolionni.jp/books/317/

この一週間、私はスイミーだった。つまり、赤い小魚に囲まれた中、私は一人だけ黒い小魚だった。

まあ元々ヨコシマな気持ちから臨床心理専攻に入学した為、そりゃそうだろという気がしなくもないが、臨床心理に対する心持ち以前に、自分と同じ毛並みの子が一人もいないということが印象的だった。

一週間どの授業を取ってもさせられる自己紹介で、みんなの口から出てくるフレーズ。たとえば好きなものや趣味。KPOP,ヨガ,舞台鑑賞,猫,スイーツ,スポーツ観戦……私は全てに詳しくないw また私は二年間引きこもりだったのだが、同級生達のまあ〜〜〜オシャレなこと。可愛らしいこと。そうなりたいか? は別として(なれよ)、シンプルにスゴい。初めてプロデューサー巻きを真面目な顔でしている女子に出会った。私もそっち側の人生を歩んでみたかった。

また社会人入学生もちらほらいたが、全員既婚者で、子持ちだった。教員陣も5人いて、まあまあ若いのだが(30〜40代)、全員既婚者で子持ちだった。

私の数少ないというか3人しかいない親友たちは、全員彼氏いない歴=年齢だったので、ここあたりも結構カルチャーショックだった(環境が特殊過ぎた)。

臨床心理に対する心持ち? にしても、講義内でWISCやWAISなどの知能検査の話になった際、教室のなかでは、わあ、、!! と盛り上がる雰囲気があったが、私だけ全くついていけなかった(障害学/エイブリズムの本を今読んでいるため)。

ゼミでも、研究室に置かれているミニ箱庭に対して、D生(博士課程の人)含めて「可愛い〜〜〜!!」とか「ワクワクするね〜〜!」という感じの中、私だけ無言になってしまった(箱庭療法の侵襲性が気になってしまう)。

何か喋らんと、、、と思って、その場で、「箱庭療法って何で砂を使うんですか?」と言ったら、D生を黙らせてしまった。別の修士課程の子が、「(砂で)水とかを表現するんじゃないかな?」と言っていて、それに対して私は、「確かに、皆藤章先生の最終講義の動画で、被災経験のあるクライエントが砂で津波や盛り塩を表現していたと見たことがあるな〜」と言いそうになったが、流石にゼミの顔合わせの場で話すには重過ぎてやめた。

あとこれはどっかで、もっと熱りが冷めたら(?)書こうと思うが、私は登校初日で(指導教官でない)教授をキレさせた。ふーむ。。。

私の年間テーマ

この2023年度の自分のテーマとして、「謙虚&リスペクト」がある。

私はまさしく臨床心理学の門前の小僧であるため、知らないことが沢山ある。というよりも、知らないことしかない。そのため、周りの同級生、あるいはD生、または教員の方々から、学ばせて頂こうと思っている。また現在自分が臨床心理学に持つさまざまな思い/あるいは齟齬に関しても、自分が正しいのだとか、そういう穿った思い込みをするのではなく、自分自身にも批判精神を持っていたいと考えている。周りの方々、或いは臨床心理の知見にリスペクトを持ち、謙虚に学んでいく。そういうことをこれから積み重ねていきたい。

他専攻のゼミ

正直院に来たからには他の専攻の授業も一つは取りたいわけで、しかし私自身関心がニッチな為、なかなか取りたいと思う授業がない。さらにあっても、臨床心理の授業とかぶっていて行けなかったり、歯がゆい思いをしてきた。

そんな中、やっと見つけた「応用社会学」の授業の第一回目がバリ面白かった。

というか、これほど誠実に研究への熱意を持っている若い人が本当にいるのだと、私は感動すら覚えた。

90分の授業のうち、50分は学生側の関心テーマの話と討議だったのだが、その場にいる8人中3人でその50分を使い切った。その50分は、この一週間で参加したどの講義よりも、濃密な50分だった。

女性障害者への支援の問題点をみんなで共有したり、或いは中国人留学生の方が語るリアルな中国/日本像であったり……(日本に来る中国人留学生の殆どが中堅大出身で、エリートは欧米へ留学する、という話が大変興味深かった)。

いや〜〜〜マジおもろかったな〜〜。

スイミーのゆくすえ

この一週間というか五日間、大学院に行って帰っては気絶するように寝る、というのを繰り返した。ずーーっと引きこもり状態だったので、こんなに毎日定期的に出歩くということがなく、肉体的に疲れた。またゼミということで、臨床心理の同級生間の距離が想像以上に近く、その意味では精神的に疲れた。友達を作りたくない訳ではないが、前述の通り肉体的に疲れているのと、あとは自分自身毛並みが他の子と違い過ぎて気後れしてしまう部分がある。また私は空気が読めないので、あんまり下手に喋っているとKY発言を連発する可能性があるため、その点でも気を付けていた。

思ったこと/言いたいことの2割も同級生ないし教員に言えないような現状だが、そのうちに自分の置き所は見つかるはずである。取り敢えず大量のタスクがあるため、この土日に管理し、また捌きたいと思っている。