GSの日常10(last flight)

〜空の安全を願って〜

 ボクが入社して間もない頃にほっこりしたエピソードがあった。小さな男の子が僕に紙飛行機を折ってくれたのだ。「ずっと持っててね」そう言い手渡してくれた。その紙飛行機は今でも部屋に大事に飾ってある。当時訓練とOJT続きで心身共に大変だった時期だけにあってかなり心の支えになった。自分達にとって見慣れた光景でもまだまだ小さな彼には空港や機内で見る光景は新鮮に違いない。

 安全とは。

安全はそもそも存在しない。リスクを排除していくことでできるものだ。

そのような事を専門学校でも入社後の訓練でも教わった。あの時出会った男の子含め皆の日常を壊してはいけないのだ。自分のミスが人の命を危険に晒すかもしれない。この業界で働く以上切っても切れない恐怖だが、必要な恐怖でもある。

 1つの飛行機を飛ばすために様々な職種の人が関わりそれぞれの想いが詰まっている

という事をどうか心に留めて頂ければ幸いだ。

Have a nice flight !




ーGSの日常シリーズはこれにて終了です。最後まで読んで頂きありがとうございます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?