続 神戸のイラスト教室がすごかった
「学びたい気持ちが同じなら、教える内容に区別はしません。」
その言葉が印象的だった神戸のカルチャーセンターで教鞭をとるイラスト教室の講師、吉本先生のところへ再び伺った
長机の上には生徒の作品があふれんばかり。
1時間30分の授業はこの作品たちの評で終わる。
「当初は絵筆を持つ生徒の横についてレッスンをしていたのですが、この時間をそれに充てると勿体ないと思いまして。」
聞いたアドバイスを持ち帰ってしっかり練習して上達してほしいのだそう。
いやぁやっぱりカルチャースクールではない、いい意味で(笑)
早速作評が始まった。最も多くの課題を提出されるAさんからのスタート。
朝の連続テレビ小説『舞いあがれ』からのワンシーンからイメージした
リュー北条、同じくNHKドラマ『大奥』からのワンシーン、大谷選手、
そのほか春のファッションイラストと桜公園でのイメージカット。
リュー北条、服のしわがさりげなくていい感じだと褒める先生。
でもSNSでの反響は今回薄かったと、残念そうなAさん。
「もしかしたら、イラストを出した時期が遅かったり投稿内容が薄かったりはないですか？」
先生いわく「トレンドをうまくキャッチできるかどうかも素地」とのこと。
時事ネタや朝ドラのイラストは画力だけでなく、気の利いたコメントができているか、最新かも重要ポイントらしい。
続いてBさん、洋食店のコロッケのお皿がチェックのクロスの上に並んで美味しそう。
でも「僕もカリっとが好きなのですがイラストのときはふわっとね。そのほうが口に入れた時のイメージに結び付きやすいのです」
ちょっとニュアンスは違うけど、写真にうつる桜の美しい道を描かれたFさんのイラストも
「写真は被写体深度の影響で、明暗や空気感が映り込んで、なんでもない風景も味わい深くなるけど、イラストは描いたそのままだから、演出が必要」
とおっしゃっている。
そのままの表現をした方がいいときと、そうでないときがあるのか、ふんふん。
CさんとEさんは今回のお題【桜】についてのアドバイス。
ピンクを際立たせるために違う色をもって来たらより映えること、
街中の桜を描く場合は風俗的な要素、飲食店の看板や汚いロケーションも
あえて入れたほうが映えることを説いていた。
「この絵、いい！！」
今回大きく褒められていたのはDさん。
お母さんが台所で急いでお菓子を食べているワンシーン。
いい絵とはリアリティがあるとか、写実が真実に近いとか、本物そっくりに見えるばかりが絵の魅力じゃないんです。ホッとしたり笑ってしまったり、思わず心を揺らす、心を動かす絵を描けるかどうかが大切、とのこと。
「母にモデルになってと言ってもポーズ、雑なんですよ…」と悩むDさん。
確かに。そのイラストには、腰回りのお肉がはみ出た感じや美しく見せないリアルな感じがあるぞ。
「いい絵は気持ちを動かす絵と言いましたが、習いに来ている以上デッサンはしっかり練習してくださいね。
僕も石膏をつかったりガイド線をつけて練習したり今でもしています。
ただ、上達してきたら今度は自由な絵が描けなくなってくる。
そんな時にあなた達の助けになってくれるのが経験。
いろんなことに興味を持って見識を深めていってください。
イラストレーターにお馬鹿さんはいないです。絵馬鹿さんにはならないように気を付けましょう」
今日も、あっという間の1時間30分でした。
最後に、展覧会は決まりそうか聞いてみた（前回取材時に展覧会をするか検討されていた）
なんと大阪と東京で決まったようです！
大阪は4/4-4/29 玉造にある「リトルカフェ」さんにて。吉本さんが手がけたキャラクターを使った絵の世界だそう！
東京は5/1-5/13 渋谷区恵比寿南にある「ギャラリーAL」さんで。
こちらは抽象画とコラージュ。
授業に制作に大忙しですね！お体に気を付けて頑張ってください( *´艸｀)
【吉本 義巳さんについて】
designstudio paperweight株式会社 代表取締役
クリエイティブディレクター・アートディレクター・ライター
グラフィックデザイナー・イラストレーター
京都の美術大学を卒業後、大手広告代理店や百貨店でのデザイン経験を活かしデザイン全般の業務に携わる。
（詳細はメビックにも掲載されています）
また、地元京都の美術大学・芸術大学・各種専門学校・神戸のカルチャースクールでも教鞭を執る。
吉本さんの作品は、インスタでもご覧頂けます！
https://instagram.com/paperweight_director?igshid=YmMyMTA2M2Y=
【そのほか】
ワークショップも随時お受けしています♪
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