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【詩】冬雨(ふゆさめ)

白に包まれた冷たい世界で
憐れむように降る白銀の涙
地に触れれば、それは薄氷となりて
白い世界に、銀の幕を張り巡らせる

冷たい風が、微かに吹き
空気は凍りつき、寂寞が漂う
木々の枝にも銀の粒が踊りはじめ
凍てつく大地に霧が立ち込める

静寂の夜に、ただただ水音だけが響く
大地には静かに氷の華が咲いていく
宵闇に広がる寂しくも美しい銀世界
雫の音は、静かに冬の唄を奏で続ける…

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