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明日をなんと呼べばいい

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三十二歳と呼ばれる男の、人生三十年目。 風見かおる
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2016年10月の記事一覧

こんな年齢になって、いま、とてもとてつもなく思うことがある。

大好き

そんなわかりやすい言葉が、こんなにも切ない。
切なくて、捨てたくなくて、愛おしく、大切で。
愛を語るほど複雑ではないのに
単純なのに
こんなにもただ大きい言葉なのだ。
それは、一方通行の大切な気持ちだった。

あの空は朝陽の中にうす青く飛んでみたいともらす口元

風見office〜since 2006〜©︎風見かおる

金木犀朝明け無垢の香りなら生き急ぐ足緩やかに止め

あなたとはわたしではないひとでありみぐるしくともすきをつたえる

またいつかその日の来るを待ちおらば歳つく幾瀬忘れからずや

モノクロの歩みつつある道の先色彩塗って通り行く女〔ひと〕

風見office〜since 2006〜

月があり太陽が居て囃子なる秋なる夜に麗しきキミ

あなたの背あなたの声は人を呼び溢れる活気愛すべき秋

風見office〜since 2006〜風見かおる

ある年の秋捨て遭うた冬の香に目覚めるほどに萌ゆる紅葉
〔ある年の短い秋の終わりに冬を感じていると目の覚めるように芽生えた紅葉に出遭った〕
別解釈
紅葉は芽生えるものではないので『隠れる恋心』とも解釈して頂けます。
『遭うた』は逢うとも。 #短歌
風見office