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日本三景というけれど

松島、日本三景というけれど、案外それほどの景色でもなくない?と思っていた時代が、私にもありました。

唐突過ぎてアレなので順番に話すと、土曜日に天橋立に行ってきました。

目的は別にあったんですけど、抱き合わせというかなんというか、そういえば行ったことなかったな...みたいな感じで。日本三景のひとつ、という程度の知識しかなく、これといって何か連想するエピソードもなかったので、これはこれでよい機会になりました。あさりうどんが美味かったのと、端から端まで歩くと結構大変だということが分かりました。帰りは船に乗った。往復は無理や。

それについてまた別の機会に書くとして、日本三景つながりで、ふと松島のことを思い出したのでその話を。

ここんとこすっかり関西にいついているものの、地元は東北(仙台)で、松島などは電車でびゅんと行けちゃう場所だったわけで。小さな島がぽつぽつと見える様は、ぶっちゃけ幼心には退屈で、でもまあ「大人になればこの良さも分かるのか...」みたいなことを考えていましたが、別にそんなことはなかった。残念。どこかわびしさがあっていいんだけど、土産物屋の客引きが逆効果過ぎるんだよな...いやそういう話ではないんだけど...みたいな…。

司馬遼太郎が「街道をゆく」でこの辺りに触れているのを読んで、ようやく「なるほど日本三景」と思った記憶があります。そもそも、松島というのは実際に見て「美しい」とため息をつくものではなかった。都の人々が歌枕にした遠い東の風景であり、ある種エキゾチックな響きを持った地名であり、そんな歴史を通して初めて日本三景なのだという話だったと思いますが、わりにうろ覚えなので、そこんとこ雰囲気でお願いします。

美しさに限らず、知らなければ感じられないものというのは沢山あり、なるほど...そうか...みたいな気持ちに。のわりには予備知識ゼロで天橋立に行っちゃったんだけど。

ところで幼少期に何をしに松島に言ってたのかというと、かつては「マリンピア松島水族館」という水族館がありました。最近多い都市型水族館ではなく、小さな遊園地を併設し、屋台が並び、家族連れが1日過ごせるようなところでした。大きなマンボウがいた気がするけれど、私が生まれた頃にはもう死んでいたはずなので、あれは剥製だったかもしれません。東日本大震災にも耐え抜きましたが、老朽化などもあり、数年前に惜しまれつつ閉館しました。

今は場所を仙台近郊に移し、「仙台うみの杜水族館」として生まれ変わっています。入り口の壁には、マリンピアを思わせるマンボウが描かれていて、なんとなく嬉しいような気持ちになったのを覚えています。

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