Excelが得意だったから海外人事のプロジェクトに選ばれた話

今日は、人間どういうスキルがどう評価されて人生が動くかわからないね、というお話です。タイトルの話は自分の実体験、とは言え前職での話でもう6年ぐらい前の話になりますが・・・

労務→海外プロジェクトへ

当時、労務担当として色んな案件の組合交渉とか、人事処遇制度の改訂とかそんな仕事をやっていたんですが、社内に「海外法人の人事制度、特に等級や評価制度、昇給賞与の考え方をグローバルで統一する」というプロジェクトが走っていて、それを主担当でやっていた社員(先輩)が退職することになってしまいました。余談ですが、当時の無茶振りのされ方を見てるとそりゃ退職するよね、って感じのプレッシャーと業務環境でした・・・(結果自分も退職したし・・・)

で、労務という100%ドメスティックな仕事をしていて、かつTOEICも500点あるかないかぐらいだった「英語って何ですか?」状態の自分が、海外のHRマネージャーとコミュニケーションを取りながら交渉したり、プロジェクトリーダーがアメリカ人だったりするプロジェクトに突然異動を告げられることになります。

なんで?

これは当時の上司に後から聞いた話なんですが・・・(PJでの上司は労務の経験もあって、2年ぐらい同じ課で仕事してた)

このプロジェクトは世界規模の従業員の給与やら何やらを取り扱い、かついろんなシミュレーションを重ねながら会社全体の費用コントロールをしていく、ということも求められてたので、退職者の後任に求める条件は

「英語がそこそこできる人」

「数字・計算に強い人」

「そこそこ若手(35歳以下ぐらい?)」

の3条件だったみたいなんですね。でも、当時の人事のお仕事って英語ができる人も数字に強い人も少なくて、全条件満たせる人がそもそも存在せず、最終的に数字に強い>英語、となり、自分が選ばれることになります。

海外の仕事をやってみてわかったこと

最初の数か月、死ぬかと思いました。会議出たり、PJリーダーから英語で指示されても半分以上何言ってるのかわからないし、英語メール読むのめっちゃ時間かかるし、英語でメール発信するのはいちいち調べながらなのでもっと時間かかるし。(ちなみに、当時のGoogle翻訳は精度がイマイチだったので一切使わず、ひたすらWeblioとかALCとかで例文検索しまくって使えそうな文章を書く、ということをしてました)

で思ったのは、言語って人間の基本能力なので、やらざるを得ない環境に放り込まれるとまぁそれなりに身につくんですね。

ネイティブの英語を完全に聞き取れるようには最後までなりませんでしたが、7割ぐらい聞けたら後は推測で補完する能力がかなり身についたし、割と気の利いた文章も書けるようになったし。

一方、数字計算の能力っていうのはかなり向き不向きがあるので、そういう意味では人選は間違ってなかったのかもしれないですね。

ともかく、海外の仕事にアサインされて、出張もめちゃくちゃ行きましたし、いろんな人種や文化の人に触れて、自分の世界が広がったという意味では、このプロジェクトやってた2年間というのはかなり濃密で意味のある時間だったと思います。

Excel得意だった、というのがこんなことにつながることもあるんだね、というお話でした。

ちなみに、転職してから数年間ほぼ英語を使ってない(1回海外旅行した時にそこそこ話したぐらい)ので、2年という短い期間で身に着けた英語力は右肩下がりで失われており今は影も形もありません・・・勉強で身に着けるのも限界があるので、また英語に触れる環境には身を置けたらな、と思ったりもします。まだまだキャリアは長いので、いろんな可能性を探っていきたいです!

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