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memory's 第22話


パァーン!
スパーン!
タッタッタッ!
ポーン

武博:ハイジャパ組は昼休みに行ったの?


祐希:うん、テストの結果聞いて笑顔で北海道行ったよ?


武博:結局宗則はセーフ


浩介:危なかったのはこいつですよ


〇〇:なんの話ですか?


武博:お前だよ!


浩介:うちはテストの結果がすぐ出るからそこで赤点取ってたらそこから練習禁止なんだぞ?それなのに1個取るから…


〇〇:2個からじゃないですか!


武博:リーチかけてどうすんだバカ!


紗耶:そこうるさい!!


安斉:紗耶って怒ると怖いよな


秋也:この前俊さんにもっと声出せ!って言ってて失笑ですよ1年は


俊:……


秋也:まぁとりあえずテスト全員セーフでよかったですよ


安斉:しかし先生もまさか浩介を代理キャプテンにしてハイジャパ行くとはな〜


遥香:新チームのこと考えてみたいですよ?


安斉:やっぱり?


遥香:はい

〜〜〜

梅澤:ハイジャパ組は五日間いないからその間は浩介に任せる


祐希:分かりました


梅澤:マネージャー陣は浩介の指示に従いつつ手を抜いたらしばいておいて


紗耶:いいんですか?


梅澤:容赦なく


遥香:うわぉ

〜〜〜

遥香:って言ってました


安斉:ま、浩介は宗則みたくキャプテンとして引っ張るというよりはバランス取りながらチームのために行動出来るから向いてないわけではないんじゃないか?どうせ練習を引っ張ってるのはアイツだし


秋也:まぁそうですね


〇〇:ガハハハハ!!いやー宗則さんいないと張り合う相手いないわ!!


武博:ざけんな!!こっからだ俺らは!


浩介:よし!もう2回いこう!!

ファイトー!!!
ナイス!!!

悠理:お疲れ様〜


祐希:あ、北川先生!すみません五日間よろしくお願いします


悠理:ううん〜大丈夫よ〜。進学コースのセミナーもあったから、土日は学校にいるけど見には来れないからなにかあったら教えてね?


祐希:ありがとうございます!


浩介:よし!じゃあ後衛の3点打ち!

ハイ!!

武博:そういえば土日の練習ってどうするんだ?マネージャーと浩介が指示するにしても北川先生はあくまでも代理だし


浩介:ああそういえばそうですね。僕も聞いてないんですよそこは


〇〇:…まさか?


武博:なんだよ〇〇


〇〇:いや、そんなわけないよな…笑

土曜日

美月:そんなわけあるわよ?


〇〇:……どっかに盗聴器ある??


秋也:おっとこれは…


武博:ハイジャパの方が楽なのでは???


浩介:かもしれないです…


祐希:土日は美月さんとトレーニングと練習ね!しっかりやりましょう!


〇〇:しっかりやったら死ぬだろ…


美月:なんか言った?


〇〇:いいえ…


美月:じゃあまずはコートをゆっくりランね、それから少しずつペース上げて30分走、その後にラダートレーニングとダッシュとステップワークね?はい!やりましょう!


浩介:はい!みんなやるぞ!

はい!!!

美月:宗則くんとかよりも浩介くんは素直で良いわね


遥香:怯えてるような…


美月:マネージャー陣も体幹やる?そろそろ夏だからスタイル維持したいでしょ?


紗耶:スタイル…


美月:モテるわよ?今よりもはるかに


祐希:やりましょう!モテたいです!


美月:与田ちゃんは幼児体型だからね〜笑


祐希:ムキイイイイ!!!


美月:タイム管理は私がやるからこのラン終わるまでやりましょうか!それじゃあマット引いて!まずはプランクから用意スタート!


武博:おお、マネージャー陣もトレーニングしてるぞ?


秋也:なぁ〇〇


〇〇:なに?


秋也:そういえばこの前紗耶がサッカー部のエースに告られてるところ見たんだけどよ


〇〇:あーあのイケメンってみんなが言う人?


秋也:そう、断ってたんだよな、イケメンとかエースとか関係なく私の好きな人ではないですって


〇〇:紗耶らしいわ笑


秋也:付き合っちゃえばいいのにな笑


〇〇:あー笑


秋也:なんだよ


〇〇:いや、なんでもない笑そういえばグループLINE見た?


秋也:見た、みんな新人戦上位で終えてたな


〇〇:まぁ明は優勝するわな


秋也:北海道行ったら間違いなくトップになれる奴だったしな


〇〇:あとは浩一と優牙と…ムカつくバカ


秋也:まぁみんな勝ち上がるだろ


〇〇:バカも怪我完治したから問題ないだろうしな


秋也:今年はド派手にやろうぜ


〇〇:あ、浩介さん


浩介:なに?


〇〇:今年インターハイって大阪でしたっけ?


浩介:そうだよ?美月さんも先生もよく言ってるじゃん笑


〇〇:大阪って行ったこと無いんですよね〜


秋也:あるよ?U-15の合宿で


〇〇:いや、俺行ってないはず。5月に行ったやつだろ?


秋也:あ、悪い…


浩介:ハイジャパ終わってそこからすぐにインターハイ予選、そして夏休み入って2週間後には本選、そして国体予選…


武博:今年国体予選無いらしいぞ?


浩介:え?嘘?


安斉:マジ、この前の新人戦メンバーで国体行くからその国体予選の予定だった大会はやるけどメンバーは出ないらしい


〇〇:え!?試合出来ないんすか!?


武博:いや、先生がなんか考えてるらしいけど俺は知らない


秋也:なんかってのが怖いですね


美月:よーし!5分たったから…じゃあペースアップ!1周3分で走ってね!マネージャー陣は休憩〜


遥香:お腹が…


紗耶:これみんなよくやりますね…


祐希:幼児体型って言われたくない…


美月:それでもこれを1日30秒を2回やればすごく変わるわよ?


遥香:美月さんもやってるんですか?


美月:もちろん


遥香:だからそんなにスタイルいいんですね…


美月:そういうわけではないと思うけど、でもやらないよりは絶対いいし好きな人を振り向かせたいならやり続けるべきよ?


遥香:頑張ります…


紗耶:私も頑張ろう…


祐希:絶対振り向かせる…


美月:この中で素直なのは与田ちゃんだけね〜


祐希:へ?


美月:宗則くんに対してまっすぐだから笑


祐希:うう…///


美月:かっきーと紗耶ちゃんの2人はもっと自分を出さないとダメよ?他の人に取られたくないならね?


遥香:は、はい?


紗耶:お、おう??


美月:さぁラスト10分は2分50秒ペースで!頑張って!


〇〇:ちっくしょおおおお!!!


武博:速すぎるわバカ!!

ーーー

梅澤:氏森先生


氏森:おお梅澤か


梅澤:先生もお変わりなく…


氏森:もう歳だよ笑立ってないで座りなさい


梅澤:すみません、失礼します


氏森:若月先生から引き継いで何年になる?


梅澤:5年です、結局タイトル1つも取れなくてそれがプレッシャーで…


氏森:そんなこと無いだろ?ちゃんと東京都を優勝して勝ち上がってる。それだけでも十分なタイトルだろ?


梅澤:やはり全国で勝たないと何もならないので…


氏森:まぁそうだろうな


梅澤:話違いませんか?


氏森:悪い悪い笑でも目標が全国で勝つことだからなんだろうけどわかるよその気持ちは


梅澤:はい


氏森:梅澤は真面目だから勝たなきゃって思ってるし若月先生の時にインターハイ連覇してそれが輝いて見えるんだろうけどそんなの運もある。私だって去年選抜で負けてるからね?


梅澤:私達も氏森先生の光誠に負けました


氏森:それでも全国ベスト4、十分すぎる成績だ。だからこそインターハイは今年チャンスだと思ってるだろ?イキのいいルーキーもいるし


梅澤:知ってたんですか?


氏森:大京中のメンバーを知らない奴らはいないだろ?それに、うちにもメンバーがいるからね


梅澤:そうでしたね


氏森:君のとこに行ったのが本当のエースではないってことを証明してくれるよ


梅澤:どういうことですか?


氏森:まぁインターハイで。喋りすぎも面白くないからな。昨日のシングルスの借りは返させてもらう。


梅澤:負けませんよ?


氏森:楽しみにしてるよ

ーーー

パァーン

〇〇:紗耶


紗耶:なに?


〇〇:ちょっと手伝って欲しいんだけど


紗耶:どうしたの?


〇〇:動画撮って、フォーム見直したい


紗耶:え?インターハイ前に?


〇〇:俺1年だよ?今のうちに改善出来そうならやるべきだし、もっと良くなるならどんどん突き詰めたいからね。それに…この前の試合で宗則さんがレシーブコース読めないくらいモーションが同じだったんだよ、そうなるために今からやろうと思って


紗耶:わかった、じゃあ撮ればいいのね?


〇〇:ありがとう、これからレシーブ練習だからよろしくね


美月:はーい、じゃあ後衛陣はサーブ打って前衛はレシーブ練習!

はい!!

浩介:あれ?紗耶何撮ってるの?


〇〇:俺のレシーブフォーム改善のための動画です


武博:あーそれはやった方がいいな


〇〇:なんでっすか?


武博:確かにわかる時がある


〇〇:え?嘘?


武博:でもそれ以上に球速いから追いつける訳ではないから気にする必要は今はないけど来年再来年ってこと考えるとやっておいた方がいいな


〇〇:はい


浩介:というか紗耶あんな真っ正面で大丈夫か?


美月:紗耶ちゃんそのまま立っててね!レシーブで紗耶ちゃんに当てたら連帯責任でその場でスクワット50回ね!


浩介:は、はい…


武博:死にたくねえ!


紗耶:え?というか当てられるんですか?


祐希:紗耶ちゃん動いたらダメだよ!


安斉:やっぱ今年基礎練多いなぁ


秋也:でも基礎練って急にやらなくなりますよね


安斉:まぁレベル高くなればなるほど基礎出来てる選手多くなるからやらなくなるんだろうけどやっておいた方がいいもんな


秋也:この前の大会で基礎とトレーニングでの体力作りの大切さを知りました


安斉:まだお前らは1年だから、でもうちのレギュラーだからっていうのはある。強いて言うなら勝負所にその体力を残せるゲームコントロールじゃないか?


秋也:ですかね


安斉:洋平はそれをやってる。手を抜いてるわけではないけど上手く体力を使わずに勝ち続けてる。それが出来るから決勝でも強い。そこにあの根性とパワー。あれは秋也とはまるで違うタイプだよ。でもそれは1年の今の時点のお前ならって話。だから焦るな


秋也:はい


美月:後衛陣もっとサービス厳しく!これは前衛のレシーブ練習だけども後衛は流れを変える場面で打つことを意識して打つ!サーブは自分達がコントロールを絶対的に出来る貴重な場面なんだから!


武博:美月さんって指導上手いよな


〇〇:美月ちゃん上手いっすよ?


浩介:指導も上手いけど、アタック止めとか普通に出来そう笑


美月:出来るわよ?もう紗耶ちゃんの動画大丈夫でしょ?私が立つからぶつけてきなさい?


〇〇:え?本気?


美月:あら?バカにしないでよ?高校三冠と大学女王、皇后杯チャンピオンよ?


武博:は?


浩介:タイトルの数…


〇〇:やばっ!!


美月:かかってらっしゃい?さぁ…止められた人はダッシュ3本ね!後衛陣はセカンドサーブでいいわよ?よーいスタート!


武博:まずは俺からだ!

パーン

武博:オラオラ!よいしょー!パァーン!

パコーン!

武博:…え?


浩介:お?


〇〇:マジ??


美月:ちょっと反応遅れちゃったけどまぁ止めれたからいいか!じゃあ武博くん行ってらっしゃい👋


〇〇:マズイこれは…


浩介:心してかかるぞ!

部員:お、おう!!

安斉:これは面白いな!前衛頑張れよ!!笑


美月:あ、あとで後衛もやるわよ?後衛陣もやらないとこんな楽しいこと❤️


秋也:安斉さん…


安斉:覚悟しておこう…

ーーー

梅澤:うん、お疲れ様。決勝トーナメント進出おめでとう


宗則:ありがとうございます


洋平:張り合い無いっすねー秋也と〇〇の方が全然上でしたわ


梅澤:それを言うな、あいつらとは違うから


宗則:次京都だろ?それで今日は終わりですよね?


梅澤:うん、そこから明日は一気に決勝までやる。明日は多くて4試合あるから


洋平:宗則、体力問題無いか?


宗則:シングルスの疲れはあるけどお前が走れば楽勝だよ


洋平:てめぇはやっぱ動け!人が優しくしてやろうと思ったらこの野郎💢


宗則:ギィヤァァァァァァ!!!!


梅澤:この2人のバカだけでも大変だなやっぱり…残ってるバカどもはどうかな…

ーーー

チーーン

美月:情けないわね〜何本かはさすがに抜かれたけど全員ダッシュってどういうこと!?本気でインターハイで優勝狙うチームの一員!?


〇〇:4/5止められて1本しか抜けなかった…


安斉:美月さん何者?しかも全員相手ってタフすぎないか??


秋也:俺がかろうじて3本抜きましたけど…


武博:美月さん…


美月:なに?


武博:我々相手くらいなら簡単に止めれます?


美月:うん、コツがあるわよ?半々歩だけ中を閉める


〇〇:は?え?


美月:基本としてボレーポジションはネットから何歩離れてる?


浩介:約1〜1.5歩ですかね


美月:体格に合わせてその歩数で合わせるのが基本。じゃあレシーブを相手がする時に詰めるならもうベッタリつくわけじゃない?そうじゃないと押されてネットの可能性があるでしょ?ここまでは多分みんなアタックの基本で間違いない?


武博:大まかにはそうです


美月:じゃあ問題、アタック来るかわからないでコース誘うならフォア側とバック側どっちに詰めた方がいい?


〇〇:力負けしたくないからフォア


美月:正解はバック


〇〇:……なんで?


美月:〇〇くん腕広げて


〇〇:はい


美月:じゃあそのまま利き手にラケット持ってもらって、そこがいわゆる利き手で届く1番遠いところね、じゃあその状態からそのままラケットを逆手に持っていって〜


〇〇:…面のところに左手がある


美月:だからバックに寄るの、フォアは反応出来るけどバック寄りに来ると距離が腕半分、つまりだいたい半々歩分反応しようとすると足りない。ならその分足を使ってその分よればいいでしょ?それにセンター打つようなアタックはなかなか来ないし止めたら今後レシーブはクロスかストレートなんだから考えも楽でしょ?あと人間の鍛え方と生活的にどうしても利き手の逆側は反応が遅れる。それなら気持ち的に余裕を残しつつ意識をバック側に寄せておけば反応出来るでしょ?


〇〇:いや…美月ちゃん…


武博:すげぇ…


浩介:これが三冠…


祐希:今の理解出来た?


紗耶:全然…


遥香:内容は覚えたけど理解は…


美月:だからこれからあなた達は反応速度を速めるトレーニングやるわよ?アタック止めたら心折ることも可能だからね?意識とか予測は経験しかない。でも反応速度なら誰でも鍛えれば上げられる。


〇〇:いや、これから?


美月:うん、祐希ちゃんさっきのボール空気入れた?


祐希:はい!


美月:じゃあここに白と黄色と青のボールあるでしょ?緩く投げるから利き手で白は右のカゴ、青は逆手で左のカゴ、黄色は弾いて、それだけなら楽だろうから最初はそれだけで、慣れたら投げる側は色を言ってね?もちろん正しいのを言うのもいいしイタズラで違う色を言うのもOK、反応と判断力を同時に鍛えていく、カゴの中のボールの数はみんな一緒だからタイム測ってね!じゃあやりましょうか!


安斉:これ後衛陣もやりますか?


美月:もちろん!いざとなったらフォローとか前に落とされた時の反応大事でしょ?さぁレッツゴー!


武博:なぁこんなことを中学のリハビリでやってた?


〇〇:いや…あの時は…


美月:それはそう、だってあの時は病院の患者だしあくまでも。リハビリにちょっと付け加えただけよ?今はここのトレーナー、つまりあなたの身体を戻すのがリハビリ、そこに体幹とか入れたのが特別メニュー、今は完全に強くなるためのトレーニングよ?


〇〇:本当に強くなる?


美月:嘘はつかないでしょ私


〇〇:じゃあやる!


遥香:単純すぎる笑


紗耶:これ出す方も難しそう…


美月:じゃあマネージャーはタイム測ってね!よーいスタート!

ーーー

洋平:うっめぇ!なんだ北海道!?美味すぎて帰りたくねえ!


宗則:なんだこのイクラ…プチプチしてて弾けてる…


洋平:瑠奈にも食べさせてやりてぇな…


宗則:おい惚気んな殺すぞ?


洋平:うるせえよバカ


梅澤:罵り方が小学生かよ、ところで洋平はあんな可愛い彼女とどうするんだ今後?


洋平:え!?


梅澤:何も考えてないな、お前関西の大学から声かかったらどうするんだよ?


洋平:しまった…


宗則:遠距離恋愛は辛いぞ?笑


洋平:お前もだろ宗則


宗則:なにが?


洋平:知らないのかよ、祐希もしかしたら福岡行くかもしれないぞ?


梅澤:あっちに家族いるしあっちの方が住みやすいだろうからな


宗則:……


洋平:ま、考えておけよ。俺らはもうここまで来たから別にいつ付き合おうが勝手にどうぞだけど何も言わないまま卒業するのはカッコ悪いし人生の恥だな


梅澤:それに関しては同感


宗則:いや…その…俺はテニスをしに来たのでそれが終わるまでは…


梅澤:テニスはこの先お前が続ける意思がある限り続くぞ?だからこそどこかでその考え自体を変えなきゃいけないだろ?やるなら今じゃないのか?それに、テニスは逃げなくても与田は逃げるかもしれないぞ?


宗則:先生としていいんですか?


梅澤:別に高校生なんだから彼女の1人や2人出来てもおかしくないだろ?それに宗則が今まで全国で優勝するためにいくつも犠牲にしてきただろ?それが最後まで与田のことで甘くなるような人間じゃない。それは私が一番知っている。だから安心しろ。洋平見てみろ、彼女出来てここ最近で一番伸びてるぞ?


洋平:え?そうですか?


梅澤:宗則、もしかしたらインターハイで優勝するためのカギは心の中の声なのかもな笑


宗則:そう…なんですかね…


梅澤:さぁ、語りすぎたわ〜じゃあ部屋戻って…


洋平:いや、まだ戻りませんよ?


梅澤:お前…まさか…


洋平:デザートの海鮮丼とアイスじゃ!


梅澤:腹壊すなよ…

ーーー

浩介:きをつけ!お疲れ様でした!

お疲れ様でした!!

美月:お疲れ様〜明日は午後に軽くトレーニングでほとんどはラケット使った練習だからね〜


秋也:頭疲れた…


武博:なんかいつもよりも身体重いな…


安斉:目が疲れて途中判断が鈍くなってた


〇〇:美月ちゃん


美月:なに?


〇〇:さっきの反応のやつ今やっていい?


美月:ダメ


〇〇:なんで?


美月:あのね?筋トレも100回腕立てを週1回やるのと毎日20回やるのとなら回数も効果も毎日やる方が効果高いのよ?それなのに今日やったことをいきなり回数重ねても良くなるどころか疲れが溜まって逆効果なの。だからやるなら明日やりなさい。これは命令。無視したらもうトレーニング教えない。


〇〇:は、はい…


美月:なにをそんなに焦ってるの?まだ1年でしょ?


〇〇:いや…このチームで全国勝ちたいから…


美月:どうして?


〇〇:この前宗則さんがこのチームなら全国で優勝狙えるって言われてさ、まだ宗則さんって全国で1度も優勝したことないし…尊敬してるからこそ勝たせてあげたくて…


美月:ふぅーん


〇〇:恩返しするなら団体で勝たせてあげたいから…


美月:ふぅ…いつからそんな情に熱い男になったの?昔は自分が強くなればいいって思ってた人なのに?


〇〇:人間は成長するものでしょ?


美月:あなたが言う?笑


〇〇:宗則さんムカつく時も多いけど、やっぱり強いって思うしああいう人になりたいなって思うし、尊敬出来る先輩に強くなってるところを見せてみんなで高め合って勝ちたいんだ…


美月:なるほどね…でもね〇〇くん。私も現役の頃そう思ってたからわかるよ?でもね、1年の今と3年生の思いはやっぱりどこか違うの。だからその気持ちを持ててるあなたは素晴らしいと思うしそのために強くなりたい気持ちもわかる。でもここで怪我してインターハイ出れなかったりやりすぎて調子崩したらどうするの?それこそ一番望まないことでしょ?だったら少しずつでもいい、強くなるためには焦らず少しずつコツコツやりなさい。いい?


〇〇:はい…


美月:って本当は梅が言うことなんだろうし、そんな悲しい顔されてもやらないわよ?笑


〇〇:僕は強くなれるんでしょうか?


美月:それはあなた次第、どれだけトレーニングしても練習しても最後はきっかけや覚悟次第よ?


〇〇:わかりました


美月:じゃあ帰りなさい、明日もあるし、それに明日は展開練習とかもっと頭使わせるわよ?あとそんなに疲れたいなら明日もっと走らせようかな?笑


〇〇:…え?


武博:え?


浩介:まさか…


美月:明日はラストにダッシュも追加ね❤️


秋也:お前寮帰ったらやるからな?


〇〇:…強くなるために頑張る!


武博:まずは謝れや💢


〇〇:ギィヤアアアアアアア!!

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