memory's 第25話
奈良予選会場
祐希:全く問題ないわね
ナイスボール!オッオッオッ!ナイスボール!
聖来:ナイス浩一!
浩一:ナイスです
もう一本いこう
浩一:はい
祐希:遠藤浩一、俊に似たタイプだけど打球力もありゲームメイク能力が高い、取られたら取り返す力もある、さすが大京中出身
パァーン!
ゲームセット!
祐希:奈良は圧勝、さて、うちはどうしてるかな?
ーーー
その頃東京都予選 団体戦決勝
乃木坂高校vs乃木坂北高校
ウオオオ!ナイスボール!
〇〇:ナイス宗則さん!
梅澤:最後まで気を抜くな!
洋平:よし、決着つけるぞ
いや、強すぎだろ…
インターハイ予選失ゲーム2ってなんだよ…
しかもエースは準決勝からしか出てないのはヤバすぎる
2年生と1年生でほぼ勝ってきたんだろ?
今年も来年も乃木坂が安泰じゃねぇか
パコーン!
洋平:タッタッタ…パコーン!
くっ!
宗則:スゥ…パァーン!イエーイ!
ゲームセット!
うわぁぁぁ!
梅澤:よーし!
遥香:やったあ!!
紗耶:全国だあ!!
〇〇:おっしゃああ!!
秋也:やったぜ!
俊:ふぅ…
浩介:一安心!
武博:ま、余裕だったわ
安斉:大阪で暴れるぞ!
洋平:おい、宗則
宗則:ん、グスッ…
洋平:…全国が俺達の本当の勝負だぞ?
宗則:ああ…グスッ…わかってるよ…
洋平:とりあえず…後輩連れていけてよかったな
宗則:先輩達が作ったものも守りきれてよかった…
洋平:インターハイは楽しもう
宗則:ああ…
2-0で乃木坂高校の勝ちです
宗則:ありがとうございました!
おめでとう!
期待してるぞ!
今年こそ全国優勝だ!
宗則:気をつけ!ありがとうございました!
ありがとうございました!
パチパチパチパチ👏
遥香:おめでとう!
〇〇:イェーイ!
遥香:な、なに?
〇〇:なにってハイタッチ笑
遥香:あ!そうか!
パァン🫸🫷
梅澤:しかしまぁよくもこんな圧勝出来たもんだ笑
宗則:正直驚きました笑1・2年のおかげです
梅澤:いや、このチームを引っ張ったのは宗則だし、作り上げたのは3年の力だ、ありがとう
宗則:このチームならインターハイもいけますね
梅澤:期待してるぞ?
宗則:はい!
洋平:宗則、祐希に連絡しておけよ?
宗則:んあ?俺が?
宗則:キャプテンなんだからそれくらいやれよな?
宗則:わかったよ
浩介:洋平さんも優しいですね〜
洋平:なにが?
浩介:賀喜とか紗耶にやらせればいいのにわざわざ宗則さんにやらせるなんて笑
洋平:まぁ…たまにはいいだろ
宗則:あ、もしもし祐希?勝ったよ?
〇〇:不思議っすよね
洋平:ん?なにがだ?
〇〇:だって間違いなく宗則さんなら祐希さんといつ付き合ってもよかったのに
洋平:まぁあいつらは変に真面目なところと変なところあるからな
〇〇:まぁ確かに
洋平:それよりもインターハイ行けるんだからもっと喜べよ
〇〇:敵は全国になりましたから、あと明日から個人戦だし浮かれてられないっす
洋平:ほう
〇〇:決勝で会いましょうや
洋平:それまでにコケてくれたら助かるけどなこっちは笑
〇〇:ぜってぇ潰す💢
秋也:全く…
紗耶:お疲れ様!おめでとう!
秋也:応援ありがとう
紗耶:え?あっさり?
秋也:ん?
紗耶:凄いよ…インターハイだよ?
秋也:嬉しいよ?けどもやっぱ全国の奴らの方がね
紗耶:そっか…でも乃木北のあの一年生とやってる時楽しそうだったよ?
秋也:ん?ああ
〜〜〜
団体戦決勝
乃木坂高校vs乃木坂北高校
時川・太田vs音無・楠木
ゲームカウント3-0
裕太:隙がねぇ…
真司:もっとキツく攻めようか?
裕太:ここまで来たらもう玉砕覚悟だよ…攻めるぞ
梅澤:いいぞ、敵には容赦なく、そして攻めろ、一番手の役割は攻めて攻めて勝つこと。わかってるね?
〇〇:もちろんです!
秋也:徹底的に潰す
梅澤:単調なミスはしない、ラリーを続けて前衛に決めさせること、それをやってきなさい
秋也:はい
〇〇:よし、いくぞ!
ゲームカウント3-0
真司:スゥ…ふぅ…スー…パコーン
秋也:パーン
真司:パコーン
秋也:パーン
真司:ポーン…あっ!
〇〇:タッタッタッ…ふっ!バコーン!
安斉:あんなスマッシュ読まれてたら相手泣かせだよね笑
武博:秋也のボールもいいけど〇〇の読みも凄いんだよな。読みがいいってことは相手のことをよく観察できてるってことだもんな
遥香:なるほど…メモメモ
紗耶:かっきーってノートにいつも何書いてるの?
遥香:その時に言われて知らなかったこととか気づいたこととか書いておいてあとでなにか役に立つかなって思って
浩介:え?俺のこととか書いてる?
遥香:気づけたことしか書いてないので合ってるかどうかは…
浩介:いいよ、あとで見せて
梅澤:私も気になるから試合終わったら見せて
遥香:いいんですか?
梅澤:賀喜がどんな目線で見てるかも気になるしね、とりあえず試合を見よう
遥香:はい!
0-1
真司:スー…パコーン
〇〇:パコーン
裕太:おいしょー!パーン
〇〇:悪い!
秋也:ポーン
真司:タッタッ…パーン
秋也:タタッ!パコーン!
イェーイ!
〇〇:おっしゃ!サンキューフォロー!
秋也:取られんなよ笑
〇〇:悪い悪い笑
安斉:秋也、フォローも上手ければその後すぐ決めるのは反則だろ
武博:決定力ある後衛と絶対的な仕事をする前衛、まだ1年だけどこれが完成されたらどうなるんだろうな
洋平:正直〇〇の方が伸びしろはあるだろ?秋也は完成に近いけど荒っぽい部分とかのこと考えると〇〇の先が想像つかない
0-2
裕太:スー…オラッ!
秋也:…パァーン
裕太:ポン…パシッ…クソ!
秋也:おーし
〇〇:ナイス足下
秋也:決めろよ?
〇〇:いいのか?
秋也:楽させろよ笑
〇〇:はーい笑
0-3
裕太:シャレにならねぇよ…スー…パーン!
〇〇:タッタッ…パコーン
真司:タッ…パーン…え
〇〇:はい…サンキュー!
ゲームセット!
裕太:…なにした?
〇〇:ん?内緒笑
裕太:絶対選抜までに成長して倒すからな…
〇〇:強い敵が多い方が楽しいからね〜
秋也:その前に点取れよ笑
裕太:くそおおおお!!
〜〜〜
梅澤:よし、まずはお疲れ様。都大会7連覇は先輩達が作り上げてきたものと今いる君達の努力の証だ、それは誇りに思おう。ただし、常に学校の代表であることを忘れないこと、誰かがふさわしく無い行動をすることは一瞬で全てを終わらせるからな?まずは人として誇られる人になろう。そして全国では明るく楽しく感謝の気持ちを持ってしっかり準備して戦おう!明日からの個人戦も頑張れ!以上!
宗則:気をつけ!ありがとうございました!
部員:ありがとうございました!
紗耶:今日1回戦あるんですけど皆さんは1回戦に組み込まれてないのでこれで終わりです!
洋平:さすがに終わるのはえーな
秋也:どこかで練習しません?
洋平:いいぞ、俺も不足気味だから
〇〇:浩介さん俺らもやりましょうか
浩介:OK、じゃあ飯食ってから行こう
洋平:お!いいな!ラーメン食おうぜ!俊も練習するだろ?
俊:…チャーハン食べます
洋平:ラーメンにしておけよ?
梅澤:マネージャー陣は一旦学校戻るからね?宗則、明日は朝の集合9時でそれまでは自由だから、アップとか練習は各自で
宗則:わかりました
武博:宗則、あいつら練習するらしいぞ?
宗則:じゃあ俺らも練習するか、学校は?
梅澤:今授業中だしお前ら公欠だからダメ、学校外でやりなさい
遥香:準備終わりました
梅澤:私運営のところ行ってくるから車に荷物積んでおいて
遥香:わかりました
紗耶:なんかあっという間に試合終わっていくんだね…
武博:まぁそう思うよな
紗耶:え?
武博:見てみろ。他校は泣いてる奴もいる。それは俺らが勝つことでそういう人達を生んでしまうんだ。勝つことが光なら影になってしまう人がいる。俺らはそういう人達の思いを背負うんだよ。それが分かるようになったらこの学校の強さと誇りがもっとわかるようになるよ
紗耶:…それを知ってしまうと責任がすごいですね
武博:まぁ紗耶とか賀喜が今から知ってプレッシャーに感じる必要はないよ。選手とマネージャーは役割が違うし、だけども気持ちは一緒で目指すものも同じじゃないとチームは良くならないからな。これからもっと知っていこう
紗耶:武博さん
武博:なんだ?
紗耶:どうして武博さん彼女居ないんですかね?
武博:紗耶が彼女になってもいいんだぞ?
紗耶:それは大丈夫です
武博:俺も泣くぞ?
裕太:おい
〇〇:お!パーフェクトをどうにか逃れた男!
裕太:うるせえよ!
〇〇:まぁまぁ明日の個人戦楽しみだな笑
裕太:ベスト8でやろうぜ!
〇〇:その前にうちの3年に勝てるのかよ
裕太:お前らよりキツいとは思ってねぇよ、そもそもお前らだってベスト8まで来れると思ってるのかよ
〇〇:うん
裕太:その自信…
〇〇:ま、明日から楽しみにしてるよ
裕太:絶対やるからな!
〇〇:はいはい笑
遥香:どうしたの?
〇〇:乃木北のバカの挨拶笑
遥香:なんかいいね笑
〇〇:なにが?
遥香:ライバルでしょ?
〇〇:実力は無い笑でも、ああいう奴がいた方がこっちも負けたくないから楽しいよ
遥香:いつか負けるかもよ?
〇〇:そん時が来たら坊主にするかな笑
遥香:私に切らせてね笑
〇〇:いいよ笑じゃ俺練習行くね?明日もよろしく
遥香:お疲れ様!また明日ね!
梅澤:イチャイチャは終わった?
遥香:は!先生!?
梅澤:全く…〇〇も本当に読めない奴だよな
遥香:なにがですか?
梅澤:賀喜のことどういう風に思ってるんだろうな?
遥香:マネージャーで同級生ですよ?
梅澤:あいつ案外賀喜みたいな人が近くにいた方が強くなるかもしれないからな…だから私は構わないよ?
遥香:え?ど、どういうことですか?
紗耶:みんな帰りました!片付けも大丈夫です
梅澤:よし、じゃあ帰るか、その前にお腹空いてない?
紗耶:空きました!
遥香:私も!
梅澤:じゃあ私がよく行く洋食屋さん行こう!
紗耶・遥香:お願いします!
ーーー
パコーン!パァーン!
〇〇:ふぅ…浩介さん
浩介:ん?
〇〇:やっぱバックのコースバレてる気がするんですよ
浩介:時間は無いから回り込んで打つしかないな
〇〇:ポジションつくの遅くなりませんかね?
浩介:秋也の守備範囲広いからそこはペアで話し合えば?というか今なんでそんなこと気にしてんの?
〇〇:いや、乃木北のあいつに取られたのが気になって…前に武博さんにも言われたから
浩介:確かに言われてたね
〇〇:全国だとすぐ気付かれるんじゃないかと思ったら
洋平:今はやめておけ
〇〇:え?
洋平:1年は当たって砕けろでもいいんだよ。それに今修正したところで解決するとは思えねえよ。だから秋也に任せておけ
〇〇:でも…
洋平:あのなぁ、お前は背負いすぎだ、勝ちたい気持ちはわかる。お前が全中二冠取った人って見られるのは当然だけどそもそも高校入学してまだ3ヶ月なんだから肩書も高校の名前も気にせずやれ、だから結果のために今出来ること以外のことをやろうとするな。インターハイ終わったらやればいいんだよ
〇〇:…あ、わかった
洋平:なんだよ?
〇〇:それで個人戦勝とうとしてるでしょ?
洋平:てめぇ人が優しくしたらそれかよ💢
〇〇:ギィヤァァァァァ!!
浩介:だってよ?
秋也:別に俺はいいんですけどそのこと気にしてるんですね
浩介:どう思う?この状況
秋也:いずれはなにかにぶつかると思ってましたけどまさかそんなところとは
浩介:でもインターハイ前にそれを直すのは無理だしな
秋也:そうですね
浩介:秋也、俊と打ってこいよ、明日決勝まで当たらない相手だから
秋也:お!俊さん打ちましょう!
洋平:はぁはぁ…お前も悩むことあるんだな
〇〇:強くなりたいですから
洋平:宗則だって悩むことあったからわかるし俺もそう思う、でも今は予選中だし終わったらすぐにインターハイ本番だ。できていないことよりも今やれることをしっかりやること、いいな?
〇〇:はい…
洋平:それにまずは明日の試合だけ考えろよ
〇〇:わかりました
洋平:(いつか当たる壁か…乗り越えられるかな)
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