利益の追求を恐れるな

子ども向けスポーツスクールの先生を3年。
リクルートでキャリアアドバイザーを3年。

という異色のキャリアを経て
パーソナルトレーナー・柔道整復師という専門職の業界に足を突っ込んだ。

そこで驚いた事の一つに

業界全体のビジネスへの意識が低い

という事があげられる。

確かに日本人は

「稼ぐ」「儲ける」

という事に対して、なぜか良くないイメージを持っている人が多いと言われる。

「利益の追求を恐れるな」
なんて言おうものには十中八九

金の亡者

の称号を与えるのが日本人。

それでも僕は利益を追求し続ける。

今日はその理由ついて脱サラパーソナルトレーナーの観点で書きたい。

利益の追求とは

お金＝価値

であることは市場原理なので疑う余地はない。

という事は

利益の追求＝価値の追求

である事もまた間違いないはずだ。

ただ、サラリーマン時代にはこれが全く腹落ちしなかったし、納得できなかった。

会社の施策で

・新サービスの提供
・物販
・値上げ
・客単価
・予算対比　　...etc

という話が出る度に
「またお客さんから金取るのかよ」
「これお客さんの為じゃなくて会社の為でしょ」
そんな感覚だった。

だって、物を売る為に会社に入った訳じゃないし、予算を達成するために会社に入った訳じゃないから。

というのが当時の言い分だったのだと思う。

当事者意識の欠如

そんな思考だったのは一言で当事者意識の欠如。これに限る。

言い訳としては

現場や中間管理職レベルじゃ会社のお金の流れなんて分からない。

集客にどれだけの人とお金と時間がかかっているかなんて分からない。

利益を出す事でお客様にどう還元されるかなんて分からない。

というもの。
まあ「分からない」というより「知ろうとする努力すらしなかった。」という感じ。

そして1番は

結局会社のお金。

という潜在意識はあったと思う。

当然だが、この意識があったら成長なんてしない。

「サラリーマンは当事者意識がない」
と言っている訳ではない。

ただ単に僕が言い訳をしてしまうタイプなだけ。

自分の性格が分かっているからこそ、言い訳ができない環境を作らないと成長できないと思い、独立をした。

お金に興味をもつ

独立してからお金に対する意識が大きく変わった。

お客様と密に接するパーソナルトレーナーという仕事をしていて特に強く感じているのは

お客様もどこかで稼ぐという行為をしていて、その稼いだお金を、身の周りにあるたくさんのモノやサービスの中から厳選して自分のサービスに使ってくれている。

という事。

文字に起こすと
「何を当たり前の事を」
という感じだが、サラリーマン時代はこれを心から感じることは難しかった。
さっき言った当事者意識の差だろう。

だから、お客様が日々努力している「稼ぐ」という行為の苦労を分からずにサービスを提供するなんてあってはいけない。

だから自分も稼ぐ努力をしなければいけないし、その努力を放棄する事はお客様の気持ちを分かろうとしない行為であり、サービスの質を下げる事と同義なのだ。

そもそもお金の価値を理解していない人間に自分の大切なお金は払いたくないだろう。

関わる全ての人の幸せを生み出す

ただ注意しなければいけないのは、

ビジネスの目的は利益を出す事ではない。

利益とは
自分たちが「良い！」と信じてやまないサービスを永続的に提供していく為の手段

でしかない。

利益が出れば、設備投資もできるし、お客様の為の新たなサービスも創出できるし、お客様にとってより良い環境を作り出す事が出来る。

そして、家族や自分が精神的にも金銭的にも豊かになり、自分自身がプライベートで新たな体験、広く深い経験ができるようになる。

すると、今まで以上に付加価値のあるサービスを提供する事ができる。

・良いサービスを受けたことがある
・美味しいものを知っている
・良いモノを持っている
・人がしていないような経験をしている
・お金の価値を分かっている　　　　　　...etc

僕だったらそんな人からサービスを受けたい。
その方が学び（付加価値）が多いから。

実際に自分自身はトライアスロンをやっているが、ある程度稼げないとできないスポーツだ。
もしトライアスロンを経験していなかったら、今のようにお客様に価値提供はできていないだろう。

そう。

利益は、結果としてお客様、家族、自分たちを幸せにする。

だから誤解を恐れずに言う

稼ごう。
利益の追求を恐れるな。

みんなの幸せの為に。

※写真は10年前のスタジオインストラクター時代