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茶道教室とお金

今回は・・・

【茶道教室とお金】

について、これまた今僕が思うことをつらつらと書かせていただきたいと思います。

前回の【質】の話でさえお茶の世界では変人扱いされるわけですが、これからする【お金】の話なんかしたらもう、変人どころか宇宙人か、いや、下手すりゃゴミ扱いです(笑)

これは茶道界の異常さと、そもそもの日本人のマネーリテラシーの低さ、が相乗効果を生んでるんだと思っています。最も遠そうな、文化↔お金、を結びつけて考えることをなんとなくNGとしちゃうんですかね。

伝統文化だってお金がなきゃ続いていかないですし(現に裏千家も昔一度はお金がなくて危なかった)、時代に合わせて変化してかないといけないと思うし、
皆さんも、茶道を習おうかどうか考えたとき、どれくらいお金かかるんだろう?って考えますよね?もしうちの教室が一回2,000円じゃなくて5,000円だったら来ないですよね?笑
#お願いだから一人くらい来てください

本当はどこの国民よりもお金のこと気にしているけど、その話を表に出すと叩かれる、そんな日本人あるあるだと思います。叩く人ほど実は金銭欲や妬みが原因だったりするんですよね。

僕はたまたまお金の仕事をさせていただいたので、マネーリテラシーを向上させるべくいろんな活動もしてきました。だからいまはおとなしくお茶なんかしていますが、お金のことは全然抵抗なく話します。
#最近面白庵でお金の相談もちらほら受けております

そんなわけで、去年の今頃、一度はnoteに書こうとしたけど、さすがにビビってお蔵入りしたお話を、この閉鎖されたグループにだけ書こうと思います(^^)


まず、茶道教室と言いますと、月3回のお稽古で月謝8000円〜10,000円あたりが一般的な相場なのですが(ちなみに僕が通ってた教室はもっと高かったです😭)、茶道教室で僕があまりよろしくないと思うところは、お金のかかるものがその月謝以外にもいろいろあって、しかもそれがとてもわかりにくいのです。
以下、主だったものをその相場と共に挙げてみます。(小谷総研調べ)

水屋料・・月2,000円
冷暖房費・・年3,000円

お中元、お歳暮・・各10,000円
各お祝い、各御礼・・都度10,000円
許状取次の御礼・・都度申請料と同額

あとは教室によって細々と。
僕の行ってた教室では、〇〇会費として、お弟子さんたちで構成される会の年会費として2万円くらいかかってました。

とまぁ、実は茶道教室って、月謝よりもその他の経費の方が大きいのです(笑)
なのにそれは事前にはほぼわからないし、入ってからもなんだかすごくわかりにくいんです。そして、わかったときには・・・そう、辞められないんです(笑)

これを、日本的、と片付けていいのか。

人間ができてない僕には片付けられなかったんです。ずっとモヤモヤしながら通ってました。
かかるものは、“事前に”、そして、それ以上に、“明瞭に”してほしい。そう思っちゃうんです。。
「お金の話=いやらしい話」がそもそも理解できない人間なので。

だから僕はこれからの茶道教室は、安くする、のではなく、わかりやすくする、必要があると思ってます。

そこで、「日々是好日」ではとりあえず現時点で以下のようにしようと決めています。
#去年の今頃です

◆「日々是好日」では会費制。
・基本お稽古一回2,000円。
(2023年1月から2,500円になりました。)
・濃茶を練る→+500円。
・炭手前をする→+2,500円。

◆水屋料は不要で面白庵会員登録。(月会費880円、特典あり)
(面白庵の場合は水屋消耗品はお稽古以外でも使うため、生徒さんだけに負担させるのはおかしいので、面白庵の運営費として計上。)

◆許状申請をするときは今日庵で定めた挨拶料以上には1円も受け取らない。そして、「入門」より先の許状は、本人の希望がない限り勧めない。

以上。

この、会費2,000円について、お茶をされてる方からは、「安すぎる」とよく言われます。たしかに僕も他の教室との比較だと安すぎると思うし、前の配信で書いた、「将来の夢はお茶の先生っていう子供がいる未来を迎えたい。」からしてもちゃんと稼げる仕事にする必要はあると思います。
日本もこれからは、『いいものを安く!』ではなく、『いいものはいいお値段で!』が認められるようになるべきだと思ってます。

僕の中でのこの会費設定は、今の僕のお稽古の【質】とのバランス、そして、これまでもちらほら触れて来ましたように、単なる茶道教室ではなく、複合型茶道施設(なんだそりゃ!)としての挑戦、といった理由からです(^^)

だからこれから先、僕がもっともっと修業を積んで、お稽古の【質】を高めることができたなら、そのときは、会費の見直しを考えるかもしれないですが、とりあえずは今のまま挑戦し続けたいと思います(^o^)

そんな挑戦を応援してくださる方はぜひたくさんお稽古に来てください(^^)皆さんにたくさん会えた方が嬉しいし🎶


とまぁ、またまたとりとめのないお話になってしまいましたが、結局のところこの【お金】の問題も、行き着く先は前回までのお話にたどり着くんだと思います。

そもそもお稽古の内容に満足していない人は、わけもわからずお金ばかり取られたら不満に思いますが、内容にすっかり満足している人は、同じようにいろんな場面でお金がかかってもあまり嫌な印象を受けないのかもしれません。
さらに、教室間の移籍が自由であれば、金銭的に納得がいかない人は他所に移る、ということができるわけで、教室間に競争が生まれます。

内容に不満があるけど他所には移れない、だけど意味もわからずお金ばかり取られていく

そんな状況が一番不健全ですよね。

だから、他所の教室のことを何も知らない、という状態(ほとんどの人がコレ)もある意味幸せなのかもしれませんね😅

僕ももっと「足るを知る」精神を身につけたいと思いますm(_ _)m

最後に、

質やらお金やら、偉そうにいろいろと書かせていただいちゃいましたが、先週、改めて何より大切なことを思い出させられる機会がありましたので少しだけ共有したいと思います。

喫茶営業中、お茶を飲みに来てくださったお客様。

「ここに来て改めて自分がお茶が大好きなことに気づいたけど、病気で思うように茶筅を振ることができない。正座をすることができない。でもお茶が好きだから元気になってお稽古したい。」

そんなお話を聞いて、僕はただ涙をこらえるのに必死で何の言葉をかけてあげることもできませんでした。

いまこうして、正座をして茶筅を振れる。

そのことの有り難さに感謝の気持ちを忘れてはいけないな、と改めて思った瞬間でした。

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