見出し画像

岩手町の郷土料理体験 第三弾

■◇麦まんじゅうときりせんしょをつくりました◇■

岩手町の食の匠から郷土料理を学ぼう第三弾。
最後となる今回は「麦まんじゅう」と「きりせんしょ」です。

麦まんじゅう、は小麦粉のおまんじゅう。
きりせんしょ、は米粉で作ったモチモチっとした餅菓子。

岩手町、というより岩手県全体の郷土料理ですね。
ちなみに「きりせんしょ」という名前は、昔はさんしょうをきざんで浸した汁で粉を練ったところから来ているようです。
「切りさんしょう」が、なまって「きりせんしょ」となったとか。


さて、まずは麦まんじゅうから作りました。

麦まんじゅうの材料:
・小麦粉
・片栗粉
・つぶあん(丸くしておく)
・塩

手順はこんな感じ。

1. 小麦粉と片栗粉をふるいにかけてボウルに入れておく
2. 水に塩を入れて沸騰させておく
3. 沸騰した水をボウルに入れて、粉と混ぜる
4. 水と混ざってポロポロになった粉をこねる、滑らかになるまでこねる
5. 生地を等分して丸くする
6. 丸くした生地の真ん中にくぼみをつけて、つぶあんを入れて包み込む
7. 蒸し器で10分吹かす
8. 冷水にくぐらせてぬめりを取る
9. 水分を乾かす

☆できあがり

これまでの人生でおまんじゅうを作ることは一度もなかったので、自分の手で生地を作り、蒸しあげてまんじゅうができることそのものに感動してしまいました。
(ちなみに、つぶあんは食の匠自家製。全行程はあんこを作ることからだそう……)

さて次は、もう一つの品目きりせんしょ。
作り方はこんな感じです。

材料:

・うるち粉
・ザラメ糖
・和え物(醤油、抹茶と塩少々、トマトジュースなどなど)
・くるみ
・ごま

手順はこう↓

1. うるち粉をふるいにかける
2. 水、ザラメ糖、和え物を鍋に入れて(一つですよ)軽く沸騰させる
3. 沸騰した汁にうるち粉を入れて混ぜる。ポロポロになったら冷ます
4. 生地をこねる。べたべたしなくなるくらいこねたら等分する
5. 型の真ん中にくるみを設置して、生地を載せて型どりする
6. 蒸し器で10分蒸す
7. ゴマを散らす
7. 冷まして水気を飛ばす
☆できあがり

麦まんじゅうが「小麦」なのに対して、きりせんしょは米粉。
モチモチしてます。
和え物によって、味が結構変わるので面白い。
トマトジュースはほんのりトマトの味がしてさっぱりします。

麦まんじゅうときりせんしょ、現代のぼくから見るとどちらも炭水化物がっつりの行動食です。
もちもちっとした食感、一つでもおなかにたまるボリューム。
山に行くときに持っていきたくなります。

岩手町では、主に「こびる」⇒お昼にちょっとお茶する、みたいな憩いの時間に食べたそうです。
農作業をしているときは三食では足りないので、おやつ時に麦まんじゅうやきりせんしょを食べてエネルギーを補給したんですね。

もともと岩手町の辺りでは稲作はそれほど盛んではなかったので麦まんじゅうが多く、品種改良によって寒い地方でも稲作ができるようになってからきりせんしょも作りだしたみたいです。

きりせんしょは岩手県内でも場所ごとで少しずつ作り方や用途が違ったらしく、お彼岸のお供え物として作ったり、各家庭で母から娘に伝わり節句や結婚式などの行事の時に作ったりすることもあるそうです。

郷土料理というのは、作るのも楽しいですが、どんな時に食べたのか、どうしてその料理ができたのかなど、料理にまつわる話を聞いていると、その土地の風土や昔の生活が思い起こされ、時間がその料理を当たり前のように食べていた時に飛んでいくような気がします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?