葉桜なりぬ堀のない大阪城

2022年4月4日の俳句
葉桜なりぬ堀のない大阪城

解説
高台院(寧々)の気持ちになって詠んでみました。
大阪冬の陣、大阪夏の陣で豊臣家と徳川家はぶつかり、徳川家が勝利を収め、長きに渡って続いた戦国時代は終わりました。
1614年の大阪冬の陣で大阪城は堀を埋められた後、1615年の大阪夏の陣で豊臣家は滅んだわけですが、ボロボロになった大阪城でも春を迎えていたわけですね。
しかしそこ大阪城を高台院はどのような気持ちで見ていたのでしょうか。
きっと、春から夏に変わっていく象徴の葉桜と豊臣家を重ねていたのではないのでしょうか。
春から夏へ。豊臣家の時代から徳川家の時代へ。
この取り合わせを楽しんで頂きたいです。

白南風