あのゲーテの名作を要点を押さえて読み通す
本日はこちらの本を読みました。
こちらの本は世界的にも有名なドイツ文学の文豪ゲーテが作成した「ファウスト」をベースとなるストーリーラインを誰にでもわかるように解説し、翻訳している本です。
ファウストといえば、「時よ止まれ! お前は美しい!」の一節が最も有名なのではないでしょうか。
私もこちらの耳に残るフレーズは初めて聞いて以来、強く印象に残っていて、いつかは原作を読んでみたいとは思っていたんですが・・・まぁ、これが内容が非常に難解であるため、読み切ることが難しい。
私の場合、過去に岩波文庫で出ていた原書の日本語訳を購入し、読もうとチャレンジしたこともありますが、上下巻のどちらも広辞苑並みの本の厚さがあり、そのうち上巻の4分の1程度読んで、読むことをやめた経験があります。
その理由に関しては「ファウスト」自体が戯曲の形で書かれているため、読みにくかったということもありますが、登場人物やら精霊やら悪魔とやらの非常に注釈も多くストーリーに集中できなかったこと主な原因かなと私は推察してます。
本書に関してはわかりやすい翻訳を心がけているポイントが随所にちりばめられており、ストーリーのベースラインもしっかり辿りつつ、セリフの部分もドラマの脚本のように「登場人物名:セリフ」という形で明記されているので、誰が言っているものなのかが一目で理解でき、内容を振り返る際にも非常に役立ちました。
また、ゲーテの「ファウスト」を最初から最後まで200ページ程度で話がまとまっているため、読み直しも行いやすく、前述した「時よ止まれ! お前は美しい!」がどういう場面で使われているかも理解できました。(内容は簡略化のため、一部省略されている箇所もあります。)
ゲーテによるドイツ文学の至宝の1つ「ファウスト」を読んでみたいと考える人には原書の翻訳よりも、まずはこちらを読んで概要を把握することに勤めた方が良いと思いますのでおすすめです。
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