開発期間6年の新作スマホアプリ、タクトオーパスの魅力について

本日はタイトル通り2023/6/28(水)にリリースされたばかりのスマホアプリ、「takt op~運命は真紅き旋律の街を~」の紹介記事を書きます。

個人的総評


まず最初に総評だけざっくりとお伝えします。

「ここ最近リリースされた美少女キャラが多数出てくる作品の中ではシナリオ・世界観の構成の出来は間違いなくトップクラス。反面、ゲーム部分は全体的にどこかで見たようなありふれたものばかりで面白みに欠ける。とはいえ、登場しているキャラクターはイラスト含め美麗で音楽の擬人化というテーマもあり、音楽も良い。最初に述べたようにシナリオ・世界観は光るものはあるのでゲームとしてより読み物としてスマホアプリを楽しめる方にはおすすめできる1作」

以上です。上記の総評をもとにこの後いろいろと書き綴っていくのでもし気になった方は最後まで見ていただけると幸いです。

シナリオ・世界観について

まず本作のシナリオ・世界観についてあれこれ語る前にアニメ版のタクトオーパスの話についても触れなければならないでしょう。

知っている人は知っていると思いますが、実はこのタクトオーパス、スマホアプリの前日譚として2021年10月にアニメ放送が配信されてます。アプリリリース記念に2023/7/18(火)まで公式のYouTubeチャンネルから全話無料で視聴できるのでもし時間確保できる方はゲームを始める前にそちらをご覧になると良いでしょう。

タクトオーパスの世界観説明の際に「黒夜隕鉄」「D2」「ムジカート」という造語があるのですが、全話見終わったころには特にそういう世界観設定なんだとすんなり理解できるようになってると思います。

正直なところ、世界観設定自体はすべてありふれたものでどこか既視感を感じてしまうものばかりだとは思います。
ただ、このアニメの中で表現されている主人公の朝雛タクトや偶発的に誕生してしまい、主人公と契約することになったムジカートである運命との冒険を通じて、厳しい世界の中でそれでも支えあいながらも懸命に生きる人々の交流を受けて成長・変化していく各々の関係性が悲しくありつつも美しく、物語のラストもスマホアプリへの伏線含め微かな希望も感じられるものでスマホアプリのインストール前に私も1クール12話全部見直してしまいました。厳密にいうと世界観設定とは少し離れるのかもしれませんが、この作品を通じて作者が描きたかったものの一片は確かに感じることができ、スマホアプリのシナリオとも比べても物語のコアになる部分にある種の一貫性は間違いなく感じました。

あと、シナリオについて個人的に素晴らしいと感じるのはゲームシナリオの1章、1節あたりの文量、情報量の調整です。これは純粋に上手いと感じますし、私がこれまで遊んできたスマホアプリの中でも間違いなく秀逸です。
発生するイベントや冗長になりすぎない文章量にすることは大前提として、読者に登場人物のキャラクターがどういった人物かをしっかり伝えつつ、今後の伏線になりそうな情報や命題も提示しつつ、物語が進むうえでの関係性の変化もしっかり描けています。
あくまで私の推測ではありますが、広井王子氏が原案として紹介されていたここ最近にリリースされたアプリである「サクラ革命」「サクライグラノムス」よりもこの「takt op~運命は真紅き旋律の街を~」に間違いなくその因子を強く感じますし、特にシナリオ関連は間違いなく口出ししまくっているんだろうなと感じました。
主人公が記憶喪失という設定もあり、アニメからアプリを始めた人は「えっ、これがあの主人公?」と違和感を感じる部分もあるとは思いますが、今私は6章のシナリオまでは進めてますがそこあたりまで来ると特に違和感なども消えますし、アプリ版のキャラクターにも愛着がわき、次はどんな世界観を見せてくれるのだろうと楽しくなってきます。
この時点でもシナリオについて結構ベタ褒めしているかと思いますが、個人的に「わかっているな、この作者。」と感じる点についてさらに絶賛を1つだけ。
安易なエロに走らず、キャラ萌えシナリオで真っ向勝負するのはすごく良い!
昨今はエロに傾倒した要素が強い作品はいくらでもあります。
(以前、個人的にnoteで紹介したドルフィンウェーブなんかもその部類です。気になる方は以下のリンクからどうぞ)

それこそがっつりその要素を楽しみたければ、FANZAのブラウザゲームを始めれば、無料の範囲でも結構遊べますしね。
でも、その反面、エロがメインでキャラ萌えがサブになってるのが多いなって感じるんですよね。それこそ、有名どころの作品でも最低限の配慮だけしてあくまでもキャラ萌えですよーっていう形でエロ好きな人を釣る作品もありますし。
別に上記が悪いわけでも嫌いなわけでもないのですが、スマホアプリでわざわざそこを楽しみたいんじゃないんだよなー。というのも日頃強く思ってて。
そういう意味でいうと、このタクトオーパスは本当に良いです。
主人公が男固定だったりムジカートが女固定なため疑似ハーレムだったりする要素はありますし、セクシー要素のあるイラストもたまにありますが、露骨な表現はないですし、いりんなシチュエーションでいろんなキャラが主人公にやきもきする場面を見て悦にひたるという楽しみ方ができる人は特に楽しめると思います。そういう楽しみ方ができる方ならそれこそ女性でも楽しめるゲームだと思います。

ゲーム部分について


次にゲーム部分についてです。

ただ、シナリオと比べるとゲーム性はかなり微妙なんですよねぇ。

メインのゲーム部分はストーリーや育成素材を集めるためには指揮力という時間回復のコストを要求されるスタミナ消費が必要となる、キャラ(ムジカート)を4体編成しておこなうコマンドバトル型ゲーム。
課金要素はキャラ入手と装備(音源楽装)入手のガチャ。キャラ排出は1.5%と低めだが、75蓮すれば2体ピックアップのうち、片方は確実に手に入るという天井値は低い。
サブでアクションゲーム要素のある「自主訓練」、ムジカートと一緒にお茶をして絆レベルをあげる「ティーブレイク」、ムジカートとババ抜きで遊ぶ「ムータカード」などもありますが、これはゲームとしてすごく面白いっていうのはないです。

とはいえ、上記は標準的なスマホゲームアプリの仕様って感じですし、ゲーム性に大きな期待をしない人ならまぁ、気にならないかなと思います。

ただ、1点明確な欠点があるとすれば、プレーヤー自体のレベル上限がキャラ(ムジカート)のレベル上限とリンクしており、そのレベル制約でストーリーの進行が止められてしまうところです。
指揮力という時間回復のコスト回復が6分に1回復とスローペースなことに加え、指揮力回復のアイテムはデイリー任務こなしていれば結構な数もらえるものの、なかなか上がらないですからねぇ。育成素材集めのオート周回機能はありますが、チケット消費型ではなく、放置ゲームのような時間経過型でもありますから実働時間は抑えられるにしても時間がかかりはします。

私は今のところ、ゲームの部分に不具合に感じたことはないですが、リリース直後は進行不能のバグがあったらしいですね。そのバグは既に改善されてますし、今から始める人には問題ないでしょうが。

一応、最後に改めてお伝えしておきますが、ゲームシステムそのものは微妙ではありますが、決して悪くはないですからね。そこは声を大にしてお伝えしておきます。

最後に

このタクトオーパスですが、YouTubeなどの動画配信者やSNS上で、とあるスマホアプリのようだと引き合いに出されることがよくあります。

そのスマホアプリとは独特の世界観設定かつ圧倒的なボリュームを誇るシナリオが売りとして有名な「Fate/GrandOrder」です。

私も「「takt op~運命は真紅き旋律の街を~」ってどんなスマホゲームに似てる?」ともし友人などに訪ねられたら、間違いなく「Fate/GrandOrder」だと答えると思います。

それはおそらくスタミナ消費型のコマンドバトル型のゲームという共通項があり、シナリオ・世界観は良いんだけど、ゲーム部分がまじでだるい(とはいえ、FGOは最近はかなり改善されて少しは遊びやすくはなりましたが)という感想を私以外の多くの方も抱いたことが理由だと思っています。

本ゲームをおすすめするということは、例えばFGOを現在進行形でやっている人が対象だとなると、「えっ、FGO枠のアプリをもう1つ増やせと?」いうことにもなり、そのきつさは私もわかるので若干の心苦しさは感じるのですが、シナリオ・世界観に光るものが確かにあるので終わって欲しくはないんですよね、タクトオーパスは。
文章量も良い感じに調整されてるし、今始めるのなら読み進めるのはまだ大変じゃないし。

なので、もしこの記事を最後まで読んでいただいた方、シナリオ・世界観の良いゲームに興味あるなーという方、もしいたらぜひ遊んでみてください。

個人的にはアニメ2期放送とかあっても対応できるだけのキャパシティはある作品だとも思ってますし、もし実現したらこの記事を読んでいただいた方と一緒にさらに広がっていくタクトオーパスの世界を一緒に満喫できれば良いなと心から祈っています。







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