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生命のアヴァリティア

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世の中や社会で起こっていること。あるいは極々身近な範囲や関係性の中で起こっていること。ワークデザイナーとして、生命体としての人の可能性に向き合ってきた筆者が、様々な出来事を根源的…
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2020年1月の記事一覧

Epicross9. つながりは財産と言われるが

価値観の変動が言われる。 経済的価値観をベースにした資本主義経済から次の価値観へ。 様々な価値観の定義はあれ、価値観が変化していることは事実なのだろう。 多様性とかダイバーシティとかまさに、価値観が変わる → 価値観が増えるということを如実に表している。 価値観が変わる時代の真っ只中にいる。 これを機会に「価値観」というものを見直してみたい。 つながりという価値観への違和感 例えば、貨幣価値以外の価値観として人とのつながりが挙げられている。 お金ではないところで

Epicross8. サポートの視点

能力開発の視点で見たときに、支援とかサポートにはいろいろある。 組織や団体とかで言えば、運営方法や会計事務、広報の仕方等、営利非営利を問わず様々な団体や組織から様々な講座や相談会が開催されている。 講座によって人気があったりなかったり。 初心者から上級者まで、各段階において支援がなされているわけだが、その支援は本当にためになっているのだろうか。 支援に効果がないと言いたいのではない。 支援がニーズを満たしているのかどうかである。 では、受ける側の支援のニーズにはど

Epicross7. 本当の孤立を知っているか

孤立化が社会課題になっている。 いわゆる社会的孤立。 生活困窮者、障がい者、高齢者、若年者、独居生活者、マイノリティ....etc 社会的弱者と言われる方たちの支援や課題解決を考えたときに、当事者が孤立していくことが、課題を助長させ、適切な支援に結びついていかないと言われる。 では、孤立化を防ぐための支援はなされていないのか。 答えはノーだ。 孤立化を防ぐ支援はなされているし、そもそも社会的弱者のための支援は、孤立化を防ぐことも含まれている。 ではなぜ孤立化はな

Epicross6. 全体性の時代

社会が変化してきているとか、世の中の価値観が変わってきているとか言われ始めたのはもうずいぶん昔の話になるが、ごく最近になってその変化が顕在化してきたように思う。 それは漠然とした社会という広い範囲の話だけではなくて、仕事や生活、身近ないろんな分野や場面において「今までと同じでは成り立たない」ということが現れ始めている。 時代の変化の発端を垣間見ているようである。 音もなくしかし確実に、社会の水面下で起こっている変化。 徐々にうねりのように起こり、静かに定着化している変

Epicross5. 集団の浄化作用

集団には集団の浄化作用がある。 人間という生き物は「社会性」というものを発展させて、自然界の中の生存競争に打ち勝ってきた。 集団の中にいるということは、自分の安心安全が担保されているということであり、集団に属することで自分自身の安心安全を守ってきた。 それが人間の欲求になっているのは、マズロー欲求階層説(第2段階、第3段階)の中で言っている通りである。 それに伴って自集団がどうであるかということ、自分たちの集団の安心安全を維持することはほぼ無意識に注意が払われている。