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後半戦!

今日の朝は、昨日セーデルマルムで買ったパンを食べてから家を出ました。甘くて、お店の人が言っていたとおり、食べると幸せな気持ちになりました。

外も太陽は出ていたけど、気温を調べたら-6℃。まだまだ寒い日が続きそうです。

Mar. 11

バスを降りると、先生たちに会いました。学校へ行く途中、エレンが、今週末はメロディーフェスティバルがあり、ヨーロッパ中の人たちが注目すると言っていました。

これは1950年代から続く伝統的なコンテストで、国民的行事という意味合いが強いのだとか。日本でいう、レコード大賞、紅白歌合戦みたいなものだと思います。どこへ行っても、音楽は人々の生活の中に溶け込んでいます。

朝の時間は、副校長が担当していました。生徒の主体的参加について、Fritidsの時間について、などいろんなテーマで「自分はこうする」というものを子どもたちは自由に手を挙げて発言します。

子どもたちの意見は、パソコンで先生が入力していきます。黒板に書いていくのではなく、こうしたテクノロジーが自然と授業のなかに溶け込んでいるところが、私の小学校時代とは全然違うなあ、と思いました。

今日はナラの誕生日だったので、朝、みんなで誕生日を祝う歌を歌いました。ナラ、9歳おめでとう!

そのあとは、教科書を開いて、山や海岸など、自然についての文章をみんなで読んでいきました。

こうした音読の時間では、日本ではよく席の順番などに従って一文ずつ読んでいきますが、この教室では、手を挙げて発言権を得た人が音読することができます。子どもの主体性が触発されてすごくいいなと思いました。

この科目はSOという名前で、スウェーデンの社会について勉強するものみたいです。日本でいう、地歴公民みたいな感じかな。

以前バッセム校長先生が、この海外インターンシップの受け入れを他の学校長にも紹介してくれると話してくださっていて、その資料を印刷させてもらいました。これは、私のプログラム参加目的や実際の活動、そこから学んでいることをまとめたものです。

こうして他の学校でもこうした海外インターンシップが展開されていくのは、私としてもワクワクします。それを校長先生のほうで積極的に動いてくださるのが本当に嬉しい。でも、あいにくバッセム校長はこの日不在みたいで、渡すことはできませんでした。明日渡そうと思います。

外で遊ぶ時間、マヤとサルナがあやとりで遊んでいました。なんでこの遊び知ってるの?と聞いても、英語がわからず答えてもらえなかったけど、2人はモンゴルにルーツをもつ子たちなので、アジア関係でなにか知るきっかけがあったのかな、と思ったり。

なんと、今日から1週間、私に新たな仲間が加わりました。マリヤといって、とてもフレンドリーな女の子ですぐに仲良くなりました。セルビア出身で、5歳の頃にスウェーデンに来てから、この学校に通っていたみたいです。

スウェーデンでは、PRAOという、8年生と9年生を対象とした職業や労働を体験するプログラムがあり、マリヤはその一環でこの学校を選んだそうです。マリヤは14歳ですが、大人びていて、最初は全然信じることができませんでした。

PRAO参加によって、生徒は、働くことがどういうことかを理解し、視野を広げることで、将来の職業選択の参考になるだけでなく、学校での勉強が将来の職業にとって必要であることがわかり、勉強の意義が明確になると言われています。私も中学の時ミスドで職場体験学習をしたけれど、そんなたいそうなこと全然考えていなかったな。

食堂に向かう際のぼる階段に、先週まではなかったものが飾られていました。ルーラに聞くと、これはなぞなぞみたいです。へえ、面白い!

今日のお昼!真ん中にある、ナンのようなパンにバジルソースとチーズが入ったのが本当に美味しくて、おかわりしました。

今週から、週のメニューと今日のメニューの写真が投影されていました。この投影によってどんな効果があるのかはあまりみえなかったけど、こうやって週のメニューが一覧で可視化されるのはいいなと思いました。

お昼ご飯を食べ終わってから、シェフにどうやってメニューを考えているのかを聞いてみることにしました。今は洗い物で忙しいから後でおいで、と言ってくれました。

休憩をしたあと、お昼に言っていた通り、シェフのところへ行きました。シェフは快く説明してくれて、私に彼のiPadを見せてくれました。

シェフはこのアプリをつかって、毎日のメニューを考え、記録しているそうです。ここで学校の名前を検索すれば、このアプリを利用している他の学校のメニューも見ることができます。

シェフは、1週間で魚、パスタ、スープ、肉をみんなが食べられるようにメニューを気をつけて組んでいるそうです。

また、環境にやさしい材料をなるべく使うようにしているそうで、スウェーデンでは50%以上がそうなるようにすることが望ましいとされている、と言っていました。彼のほとんどのメニューは90%か100%環境にやさしい材料が使われています。

キッチンも見せてもらったのですが、大人数のための料理をするのに困らないよう充分な機械が設置されていました。

材料も野菜、乳製品、乾燥させて大丈夫なもの、など種類に分けて貯蔵されています。他の学校でもこのように整っているのかを聞くと、大体似たような感じだけど、この学校のキッチンはリニューアルしたばかりだからかなり綺麗だよ、と言っていました。

もう1つシェフが気をつけていることは、なるべくお昼に近い時間帯から作り始めて、すぐ子どもたちの口に届くようにすること、だそうです。そのほうが美味しいだけでなく、栄養分も逃げていかないのだとか。

そうして考えられ、想いをこめてつくられているメニューなのに、ビュッフェ形式のために、子どもたちは好きなものしかお皿にとりません。シェフのつくる料理はどれも本当に美味しくて、しかもバランスも考えられているとなると、それが活かされていないのがすごくもったいなく思いました。

教室に戻ると、子どもたちはスウェーデン語の単語を勉強していました。国の名前を5つ書く欄があって、みんな自国、または友だちの出身国を書いていました。

嬉しかったのは、何人かの子がJapanとかいて見せてくれたことです。スウェーデンにはJaを「ヤ」と発音するので、みんなヤーパン!って言います。忍者も、ニンニャです。

それから、おやつの時間までのFritidsの時間、子どもたちがまた折り紙を教えて、と鶴の作り方ガイドブックを持ってきてくれたことも、すごくうれしかったです。折り紙はてっきりもう飽きたのかと思っていました。うれしいな。

おやつの時間は、パンとゆで卵、それからリンゴでした。私はこのパンをどこかから仕入れているのかと思っていたけど、今日の話を聞くとシェフが自分で焼いているとのことでした。めちゃくちゃ美味しい。

フルーツも盛りだくさん。リンゴはもちろん丸かじりです。

お昼は静かに食べるよう言われますが、おやつの時間はある先生がクイズを出してそれを考えることになっています。今日は卵に関するクイズ(なぞなぞ?)でした。

そのあとは公園で遊んで、しばらくしたらまた学校に戻って、親の迎えが来るまで待ちます。この公園は子どもたちも大好きみたいで、感情がいつも以上に高ぶっていました。

***

今日から4週目に突入しました。マリヤが来てくれたこともあって、今週もまた新鮮な1週間になりそう!

よく半分が過ぎる頃、折り返し地点っていって、私もよくこの言葉を使っていたけれど、折り返したらだめだな、と思いました。ただのキリがいい通過点であって、どんどんこれからもいろんな景色をみて、新しく切り拓いていけるようにしたいです。

あと、どうせ寒いなら、雪ふってほしいな。でもやっぱり天気に文句いうだけじゃなくて、私も、どうせ3週間過ごすなら、楽しもう。

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