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参政党の危険性

私は危惧しています。

不況、戦争、パンデミック、災害、情報の飽和、陰謀論、時代の閉塞感、社会的不満が大きくなるほど、民衆はリーダーを求めるようになる。

そのリーダーは支持者の代表として、支持者の希望を叶える形で現れる。本当は支持者はコントロールされているに過ぎないのだが。

リーダーが世の中を変えてくれる。

リーダーが引っ張っていってくれる。

リーダーが強い日本を取り戻してくれる。

こういう時、権力を使って自分の想いのままに世の中を「管理」したい者は、不安や不満に満ちた民衆の心理を利用できるチャンスである。

そんな時に現れるリーダーは自分達の政策をやれば(権力を行使さえすれば)世の中が治ると本気で思っており、支持者もそれを熱烈に応援(盲信)している。

※権力とは、ある主体が自己の意思に沿って他人または他集団に対し、行動を"強制"する能力である Wikipedia

そうやって生まれたのが、イタリアのファシスト党ムッソリーニや、ドイツのナチス党のヒトラーという大量虐殺を起こした独裁者である。


彼らも本気で物凄い熱量で、命をかけて国を治めようとし、あのような結果になってしまったのだ。

政権を取ってはいないがオウム真理教も同じ構図である。

熱量だけで判断してはいけない。

今回、参政党に対してその存在を強く危惧しているのは、この政党のやり方や熱烈な支持者のあり方が先の独裁政権のあり方と非常に似ているからである。
もし熱烈な支持者がいたら最後まで読んで頂きたい。

最初に言っておくが、企みを持っている人たちは自分からわざわざ私たちは企みを持っているとは言わないし、管理や強制という言葉も自分から使う事はない。

泥棒が私たちは泥棒ですとは言わないのと同じだ。

参政党は出てきて間もない政党だが、最初にやったのは受け皿のない人たちの受け皿になり、支持を得る方法である。

フリースクールや無肥料無農薬農業の推進、反ワクチンや陰謀論、スピリチュアル、天皇制や、核武装、軍国化など、大きな政党が言えないような事を言い、その受け皿になる。

そこに政治的な右や左は関係がない。

しかし結果的にかなり極右になってしまっているのは、その方が失われた日本人としての立場の殻を埋める事ができるからだ。

日本人として!日本人のDNA!日本人の底力!と言われると、くすぐられてしまうのが、国民国家の民というもの。

「ドイツ人として!」「祖国を取り戻す!」「ドイツ人の力を見せつける!」などと、ヒトラー率いるナチス党のようにナショナリズムで人を惹きつけるのである。



そもそも、日本という枠組みを意識的に作りあげたのは明治維新以降の話である。
それまでの日本人は、家制度であり、藩や将軍や大名に対する従属意識があっただけだ。
その制度を国民国家に作り替えるために政府は天皇を利用したのだ。

しかし21世紀になり、私たちは日本人という枠組みはあれど、全人類的に物事を考えていかなければならない。そしてそこに日本人の優越性などというものを持ち込む必要性は一切ない。

ただ、それぞれの地域性があるだけである。

参政党は、最初は少数派やこぼれた票の支持を得ることが目的なので大きなメディアを利用するメリットがなく、インターネットや街宣が主な政治活動の場になる。

政党がある程度大きくなったら、今度はメディアを利用して、その他大勢の票を取りにいく構えに変わるだろう。

もちろん彼らの本心のマニフェスト(何も説明もせずに消去した)授権法=独裁法などは、今は通さないと言っているが、ひっそりと進めていくはずだ。

(そもそも授権法などという独裁法が発想に出てくる時点でヤバい奴らだと気付かなければならない。)

参政党は若い議員や新人が多く、ある程度有名になった頃には
「自民党の腐敗した政治や年老いた老害と言われる政治家には任せておけない!」
「新しく若い力のある若者に政治を任せたい!」と、多くの日本人がそちらを支持し始める事になる。

そうなれば維新のようにもうそっちのものだ。

参政党は、自分たちが提示したマニフェストや動画を説明もなく選挙前に削除する政党である。
自民党や立憲民主党が同じことをやったらどうなることだろう。

しかし盲目的な信者は、そこに疑いを持たずに、"彼らなりの理由がある"と言って、政党(権力側)に完全に身を委ねるのである。

参政党のマニフェストを一つ一つ気を付けて読むと良くわかるのは、書いてある事はいっけん良さげに見えるのだが、実は全て主体が官僚側にある事に気がつく。

彼らの理想とする世界は、国民はクリエイティブに物事を作り上げる存在ではなく、政府が用意した枠組みの中でただ選択して受け取るだけの存在なのである。

そしてその世界観を世界中に、暴力によって浸透させ(軍国化)、自分たちの思う官僚管理システムを普及したいのである。

そのシステムが大量虐殺を起こすかどうかというより、私たちはそういう可能性がある事を知っておく必要があり、その責任が自分にもあるという事を問い直す必要がある。

良くも悪くも人間は簡単に考え方や価値観が変わったりしてしまうので、盲信する事なく、権力者に対しては、常に厳しいチェックが必要なのである。

なぜなら、権力者は権力という他人を法の裁きで完全に強制できる力を持っているからである。

それはどの政党にも当てはまることであり、私が応援しているれいわ新選組にも言える事で、どんなに信頼していようと、常に注意しておかねばならない。決して盲信してはいけないのである。

参政党や自民党は、
「私たちは嘘をつきません!約束は破りません!」と演説で何回も何回も言っているのだが、嘘つきがわざわば嘘をつきますとは言わないはずだ。

れいわ新選組の場合は、
「私たちが嘘をついているかどうか、常にチェックしておいてください!盲信しないでください!」と投票者に呼びかけるのである。
権力者は権力を握った途端に暴走する可能性があるという事を知っているからこその発言である。

そして、参政党の恐ろしい事は、肩書きだけで言っている事が本当だと信じ込まされるという事である。真実かどうかという事は、誰が言っているかどうかとは関係がない事である。安倍晋三元首相だってどこかの大使館の人間だって平気で嘘をつく。

参政党が言っているような情報は検索すれば沢山出てくるので、信じたい情報だけを掴めるのがインターネットであり、それが本当かどうかは、その情報だけでは分からない。
情報が多いか少ないかも関係のないことだ。

そもそも信頼することの出来るジャーナリストなどがいれば話は別だが、大抵、陰謀論などを信じる人には、そもそも信頼しているジャーナリストなどはおらず、自分が信じたい方向性の情報や、反世間的な情報ならば信じるのである。

私が言いたいのはテレビや新聞、メディアをそのまま信じろという事ではなく、表に出ていない裏情報も鵜呑みにしてはいけない、という事である。

ユダヤ人の大量虐殺を行ったナチスドイツは、この世界はユダヤ人が支配しているという陰謀論を持ち出し、有機栽培をマニフェストにいれ、沢山の民衆の支持を得て、罪もない沢山の人々を虐殺したのだ。

参政党と同じように先の戦争の無罪と正当性をを主張している。

参政党は、核武装、軍備増強、軍国化、敵基地先制攻撃をマニフェストに入れている。

これで本当に国民の命を守れるだろうか?

結果的に言えば、33基も原発がある日本を、それらの政策で守れるはずがない。

核武装をしたところで、日本の原発を数基狙うだけで日本の機能は停止し、敵基地先制攻撃など、広い国土の外国に同時に何発も狙い撃ちが出来るはずもなく、サイバー攻撃も技術がいたちごっこで、こちらに優位がある訳ではない。

結局は天皇制にして(参政党政策)、先の大戦のように天皇の為に国民が死んでいくという構図が見え見えである。

しかも、これは口実であり、本当は官僚の為に国民が命を捧げるのである。

先の大戦でも沢山の国民が作戦の上で見捨てられたし、最初に犠牲になるのは、女や子供や老人たち、そして、若者である。
国家機関や権威のために国民が死んでいくのである。国民のために国家機関や権威があるのではない。

そして軍が暴走し、誰も止められなくなり、壊滅するのである。

参政党のマニフェストを見れば分かるが、自然崇拝である神聖な神事としての天皇ではなく、権威としての天皇制を利用した官僚政治であり、参政党が求めるところは結局、明治時代の官僚システムへの復帰なのである。

ロシア対ウクライナ戦をみれば分かるが、戦争が始まったら何もかもが終わりなのである。

大切なのは戦争をしない事、そのための信頼関係の構築であり、その信頼関係の構築は武力では逆効果だという事である。

人々は怯えによって争いを起こすのだが、軍備拡張が進めば進むほど国同士の怯えは増え、戦争が起こるリスクは高まっていくのである。

戦争、武力、脅しでは、根本的な解決は出来ない。

それはもうすでに人類史が証明している。

それよりも、海外への農業や産業支援、自然災害時などの自衛隊派遣などで、具体的に支援をし、金だけではなく、暮らしの足元を支援することによって国民同士の信頼関係が生まれ、戦争のリスクは下げる事ができるはずだ。

権力者は結局は国民の支持で動くのであり、大切なのは権力者同士の信頼関係ではなく、国民同士が信頼し合うことにある。

不安に煽られて動くのではなく、もっと冷静にクレバーに考えていかなければならない。

私は今回、参政党が本気で権力を取りに来ている事と、沢山の人々が、参政党の感動的な演説で、心を奪われ、支持しているのを目の当たりにしていて、本当に恐ろしい事だと感じている。

何人もの友人知人が熱烈に支持しているから余計にそう思うのかもしれない。

有権者として当然の権利である、政党批判さえ許さない支持者である。同調圧力によって批判を許さず、その権力者がのさばるのを支持者が支援しているのである。

これは自分の意見を言えない戦時中の日本と同じ光景であり、本当に恐ろしさを感じた。

N党などと違い、参政党のような本気で政権を取りたいと思っている偽善政党は力を持つ前に潰しておかねばならない。

ナチス党やファシズム党、また自民党のように、政党が力を持てば、人々は簡単に騙されてしまうからである。

本音を言わない、感覚の共有をしない現代人であり、その分断された社会だからこそ生まれた政党だと私は思う。

だからこそ、本音と感覚の共有をしたいと思い、記事にした。

SNSじゃなくても良いので、友人との話の中で、参政党の支持をしている人がいたら、一度足を止めて考えて欲しいと伝えて欲しい。

生身の人間でしか、人々の暴走は止められないからである。

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