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価値観の違いに遭ったとき

はじめに
拙文は リストラーズに直結することではない。
だが リストラーズとの関わりかたもまた 価値観に関係することではあると
思っている。
ひとによっては めんどうな内容と感じられるかもしれないので 読まずに
スルーされることは 筆者としても想定内。
続きに付き合ってみようかという奇特なかたに お進みいただければと思う。
 



自分のなかに簡単には破れない不文律を持ってしまうひとは どのくらいいるのだろうか。


これは していい、これ以上は だめ。


日本の場合 周りに合わせる文化が強いこともあって たいてい多数のほうに 軍配があがる。
少数派に属した場合 生きにくさや存在場所を見失うことに繋がりかねないのが 日本文化の特徴のように思う。

 
子どものころ
よく「ひとさまに 迷惑をかけないように」とか「ひとさまから後ろ指をさされぬように」と 口酸っぱく言われていた。
 
周りから どう見えるのか 周りに受け入れられるのかが考え方の中心で 自分自身の考えを封じ込めておかないといけない感覚に 窮屈さを感じていた。

特殊な環境というほどではないが 他人をふくむ20名ほどの大人数で暮らしていたこともあって、子どもの意見は かなり後回しになっていた。
そこでは 反発を感じていても 大人に対して意見を言ったり、大きく逸脱するほどの行動を起こす勇気もないまま やがて自分も大人になって社会に
出た。

 
今度は 子ども : 大人 ではない。

すでに自分も大人で いつの間にか培った価値観を持ってしまい、それが大人同士のなかで受け入れられるのかどうかの日々になる。
この小さな戦いは自分のなかでも 毎日のように繰り広げられる。

どこまで合わせるのか どこから離れるのか。
その選択は 仕事やプライベートを問わず あらゆる分野に渡った。
 
もちろん
平均的な?日本人ということもあって もしぶつかるような意見を持っていても それをことさらに大声で主張することはしない。

筆者の場合 違和感を持つと 一旦 刺激から距離を取ってみる。
数日経つと なんとなく 考えはじめる。
ひとさまの基準を疑う前に 自分の基準に目を向けてしまう。
 
もしかすると
自分の考え方の狭量が問題ではないか、
器が小さいのではないか、
事情を推し量れていないのではないか、
これまでの経験値の差、知識の差で起こっている問題なのではないか。
 
また 道徳観や倫理観、世代間のギャップや性差、家庭の教育、地域差も影響しているかもしれない。

 
こうして いつ終わるのか分からないまま考え続け、違和感を解消できるよう、ああでもない こうでもないと 納得のできる着地点を探し続ける。

 
こういう流れは 筆者にとって通常運転ではあるが もっと短期間にスパッと結論を出して 前進できるひともいると思う。
実際 現代社会では即断即決が 必要とされる場面は多く、いつまでも考え
続けるわけにもいかず、筆者にとっての「見切り発車」をしなくてはいけない場面もある。

ただ 発車したあとも 反省のような後悔のような感じで すでに出した結論が本当に正しかったのかどうかは考えつづけてしまっている。

 
「考えすぎる」「悩みすぎる」
と周りから 言われたことは 一度や二度ではないが、気付くと シンキング
タイムに入ってしまうのだ。

 
何度もこういう経験をすると 漠然とだが 自分の基準についても 確かなものとは思わなくなる。
 
たとえばだが
人間は 小者(こもの)であればあるほど 許せる範囲は狭くなるのではないか。
まだ理解の及ばない子どもが何か仕出かすことは 「ああ まだ分からないのだな」と許せることは一般的に多いはずだ。

上から目線で思うわけではなく
誰もが 人と人との関わりのなかで 感じたことがある感覚ではないだろうか。

自分の体験として 考えてみてほしい。
ある意味 自分のほうが優秀であるとか、経験値が高いと分かっている状態だと 心を広く持てるのではないか。

つまり 自分がはるかに優秀ならば 時間をかけて教えることもできるし、
成長を待つこともできるし、見守るということも簡単にできるはずなのだ。

 
逆に言えば
許せないと感じる場合は、自分に余裕がない、自分の成長不足ということに
なるのではないか。
もともと価値観のぶつかり合いは 「自由」と「自由」のぶつかり合いでも
あるのだ。

 
結論らしいことを言い切れる自信はない。
だが 拒絶するのではなく その違いを学び、より許せる範囲を大きくしていくこと、それを「 魂の成長」というのではないのだろうか。
 
この世では 日々 さまざまな出来事が起こる。
常にというわけではないが 「許せる」範囲が増えることを意識しておこうと不足ながら 自分を戒めている。

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