ヒーリングルーム

気がつくと私は

広い広い草原の続く大地に立っていた

風に揺れて どこまでも果てしなく続く緑

私は目を閉じ 両手を広げて

その風を全身に感じる

心地よく 首筋や手のひら通り抜けてゆく

燦々と光がさして

瞼越しに金色の景色が広がってゆく

私は気持ちよくてそのまま寝転ぶ

ほのかな土のあたたかさと匂いを感じて

背中越しに大地の鼓動を感じる

それはどこまでも深く どこまでも深く

ずっとずっとふかーい地中に眠る

地球の命の鼓動

私はその優しい鼓動に包まれて

ゆっくりと呼吸をする

息を吸うたびに やわらかなおひさまの匂いに包まれ

息を吐くたびに 私の鼓動は地球の鼓動に近づいていく

見上げる空はどこまでも

透き通るように青く

風にゆれる木々の葉音と

小さな鳥たちの鳴く声

そして 遠くかすかに聴こえる波の音

よせてはかえすさざなみは

やがて 私の呼吸と重なって

すべてのものがひとつになってゆく


それは

私だけの場所

誰もがもっている

自分だけの、命のかえる場所

やさしい光が 虹色に輝いてる


きっと目が覚めればまた

いつもの毎日が始まる

けれどこれは決して夢じゃない

いつだってあなたの中にある場所


だから

目が覚めたらまた 歩いて行ける ちゃんと

どこまでも

あの場所を知っている限り どこまでも


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