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2年間、将棋を指し続けてきて気づいた5つのこと

なんとも釣りっぽいタイトルで恐縮ですが、今回はぼくの趣味の話です。

ぼくは毎年新しい趣味を始めるようにしていて「あるレベルに達するまでやり続ける」ということをしています。

で、2年前にはじめた趣味が「将棋」です。

素人同然だったぼくが(ルールくらいは知っていたというレベル)、今ではアマチュア初段という腕前です。「すごいでしょ?」と言いたいところですが、周りのアマチュア棋士と対局していて負けることは全然あるので、将棋をやればやるほど、この凄さがわからなかったりします。ただ、少なくとも、周りの人(バーグとかオモコロの人)には負けないと思います。

そして、初段になってからも癖というか、もはやタスクになってしまっていて、今もなお毎日6局くらい指しています。なぜ6局かというと「将棋ウォーズ」というアプリの仕様なので、そこに深い意味はありません。

※将棋連盟公認の将棋アプリ。オンライン上で対局できる。

そもそも、なんで「将棋」をやりはじめたのか?

明確な理由はよく覚えてないのですが「棋士ってかっこいいなぁ」というのが大きかった気がします。頭が良さそうだし、先のことまで読み抜いてる気がするんですよね。ビジネスシーン(交渉や調整ごとなど)でも、役に立つかなと思ったというのもあります。

結果的には、(もちろん)そんな容易なものではなかったわけですが、いろいろ気づいたことがあるので、今回はぼくが将棋を通じて気づいたこと5つを書きたいと思います。

※以下、あくまでぼくレベルの凡人が感じたことなので予めご理解ください。もっと有段者だと違った感覚を持っていると思います。

思考時間が長いほど、最適の一手に近づく

つまり、良い手を指すには「よく考えろ」ということです。

ぼくがやってる将棋は、10分将棋(持ち時間10分)、3分将棋(持ち時間3分)、10秒将棋(1手の持ち時間10秒)というものです。持ち時間を消化するとその時点で負けなのですが、残り時間によって一手の質が全然違ってきます。時間が少なくなってくると、(焦りからか)明らかに思考が浅くなります。

普通の生活でもそうだと思うのですが、考えれば考えるほど(もちろん限度はありますが)色々予測できたりするので、リスクなども回避しやすいです。

強くなるには「とにかく指すこと」が一番

ぼくは、棋力を高めるために、子どもに混ざって将棋教室に参加してみたり、将棋の本を読んでみたり、プロの棋譜を見てみたりいろいろやりました。当然、すべてが重要なのですが、中でも「将棋を指すこと」が一番大事だったように思います。「毎日指す」「とにかく指す」というひたすらの反復練習がとても大事で、そうすることで経験値が高まって、攻めパターンが増えて、それが強さに直結した実感があります。

「先を読む」ではなく、「先を知っている」

将棋は“先を読む”ゲームと思われがちですが、少なくともぼくの実力ではそうではないように思います。「先を読む」のではなく「先を知ってる」という感覚に近いです。ひたすらに反復練習を繰り返すことで、攻め手、受け手のパターンを多く構築できるわけですが、そうすると「この形成は危険」「あそこが崩れたらチャンス」みたいなことがわかるようになります。それは、あくまで「先を読めてる」わけではなく、経験してるから「知ってる」ということだけなのかなと思います。なので、経験を詰めば、先を読めるようになる(知っているから)というのがあるのかなと思います。

酔ったときの判断は最悪

アルコールが入った状態で指すとめちゃくちゃ弱いです。確実に負けます。

逆に、相手(オンライン上の人間)がお酒を飲んでいるとすぐわかります。「ここでこんな手を打つはずがない」というのがあって、明らかに流れに乗ってないのです。

また、酔っ払っているがゆえに「まぐれの一手」が指せたとしても、将棋は最善の手を常に指し続けなければ勝てないので、1手くらいではどうしようもありません。

こういうのを見ていると「こんなにも判断が鈍るものなのか!」と思うと同時に、お酒を入れて仕事やSNSをするのはやめようとかすごい思います。お酒が合法って、よくよく考えると本当にすごいことです。

さらに強くなるには何か違うことをしなければいけない(気がする)

ここ数ヶ月、明らかに棋力が伸びていないので、この練習方法やぼくのセンスだとこれが限界なんだと思います。たぶん、練習方法や考え方を変えないとダメなんだなと思います。何ごとも限界ってあるよね。

と、なんだか、すべて人生と似てるわよね。

最後に

将棋界のスターといえば、羽生善治さんや藤井聡太さんとかが思う浮かぶと思うのですが、山本一成さんという方もぼくにとっては大スターなので最後に書かせてください。

山本さんは“Ponanza”というAIを活用した将棋プログラムソフトを開発した方です。“Ponanza”は、将棋のプロ、名人を破るくらいハチャメチャに強いのですが、開発者である山本さんがテレビの取材で「人間が作ったノウハウを減らした方が強くなっている」と言ったことがとても衝撃的で、そこから一気にファンになりました。歴史ある業界、定石が大事だと言われる世界でなかなか言えることではないと思います。

将棋に興味がない人でもこんなイケてるアプリも開発しているので、ぜひチェックしてみてください。

自分にとって憧れの人って「お会いしたいな」と思う一方で、結局会ったところで「趣味はなんですか?」「最近買って良かったものはなんですか?」とか、日常的な質問しかしない気がするし、あっちにとってメリットはないだろうしとか考えると、ウォッチャーであり続けた方が良いかなとか思ったりします。

ただ、応援とかはしたいと思うので、こういった憧れの人を応援するサービスがあればいいのになと思います。(LINE交換して、LINE PAYを送るとかで解決するのですが、もっとスマートに応援できれば...)


話が完全に逸れましたが、棋士は変人ばかりと思われがちなので、それを検証したヨッピーの取材記事があるので、こちらもぜひ!


やっぱり、変人じゃねえか!!

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