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アリババ、中国宅配大手に760億円出資 物流網強化

これは中国でもかなりインパクトのあるニュースとなっている。アリババは2013年、投資会社3社、運送会社5社とともに、菜鳥網絡科技有限公司を設立し、董事長にはアリババのジャック・マー会長が自ら就任した。このとき1000億元(約1.6兆円)を投資すると表明していた。

そして「中国智能物流幹網」を構築し、中国全土の24時間以内配送を目指している。これは他の物流業者の参加を募るオープンプラットフォームでもある。直近では全国284都市で2時間以内の集荷体制が整ったというニュースがあった。

また昨年はフードデリバリーの大手、餓了蘑を買収している。これはアリババのOMO戦略に大きな武器を加えた。

今回の巨額投資は、それでもまだ足りないのか、という驚きの印象が強い。たしかにライバル京東の影響は大きそうだ。直営物流で次々と新機軸をうち出し、顧客の評判もいい。最近では、物流ニュースの中心だった。

一方、申通の2019年1月の業務量は前年比43%も伸び、設備投資は喫緊の課題だった。今回の投資は、両者の思惑がうまく一致したのだろう。激しい物流競争は、無人物流の開発競争も促している。10年後の中国物流は、まったく違ったものになりそうだ。


コスパ・テクノロジーズCEO / BtoB企業のブランディングと海外向け施策が得意なWeb制作会社 / SNS総フォロワー5万 / HP→ https://cospa-tech.com/