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400文字のダイアリー

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あふれ出る日々の思いを、原稿用紙一枚に収められるよう善処いたします。
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#原稿用紙1枚の物語

原稿用紙一枚分のコラム #033 ~「貸しを作り続ける」生き方~

最近「ゆっくり、いそげ」という本を読み始めている。この世界観がとても心地よい。 「事業はギブからはじめる」という著者は、日本でチップ文化が普及しない理由をこう推察している。 ・大陸文化の中ではつねに人が流動的。「次にいつ会えるかわからない」からこそ、その都度どちらかが負債を余分に負うことなく「精算」するため、チップを払う。 ・一方、日本は限られた国土の中、同じ顔触れで長期間付き合っていくことが多いため、あえて交換を「不等価」なものにすることによって関係性を継続していこう

原稿用紙一枚分のコラム #032 ~ブロックス、はじめました~

今日、Mr.MAXで娘が突然「ブロックス買って!」とせがんできた。 なんでも、担任の先生はボードゲームマニアらしく、教室にありとあらゆるボードゲームを置いてくれているそうだ。その中でも、友達と遊んでみて思いのほか白熱したのがこのブロックス。 コロナ禍で遊びの選択肢も少なくなっているし、頭の体操にもちょうど良さそうだと思い、即購入。 ルールはいたってシンプル。 ・テトリスみたいなピースを、置けなくなるまで盤面にひたすら置いていく ・勝敗は置けたピースの「合計マス数」で決

原稿用紙一枚分のコラム #031 ~「できない理由を言うな」と言われたら~

「できない理由を言うな」 …昔の上司が好きだった言葉だ。 今勤めている会社のMVVにも、ほぼ同じ意味合いのフレーズが使われている。 これを聞いて、「そんな事言ったって、できない事もあるじゃん」と反発したくなる人もいると思う。 わかる。めっちゃ気持ちがわかる。なぜなら、実際問題として「できない事」は存在するからだ。 現実に即して考えたとき、手持ちのリソースではどうにもならない事が分かってしまうことはある。要は、ここでちゃんと上司なりに状況を伝えることを放棄したらいけない

原稿用紙一枚分のコラム #030 ~炎上しない・させない~

SNSでの炎上…なんと多いことか。 いつも思うのが、地頭のよさそうな人や、普段から自分の意見を主張している「発信力の強い人」に限って炎上を引き起こしてしまうケースが多い。 その他大勢(他人のRTしかしない人・ROM専の人)は、そもそも自分の意見を発信すらしないから、炎上しようがない。 発信すること自体勇気と思考が求められる行為であり、ある意味「土俵に上がってくる」ことは評価に値すると思う。とはいえ、口は禍の元。口を開いた分、リスクが生まれることは忘れたくない。 *

原稿用紙一枚分のコラム #029 ~鈴廣らしからぬ商品にハマった~

鈴廣(すずひろ)は、神奈川県小田原市にあるかまぼこ屋さん。 箱根や芦ノ湖に遊びに行くと、ほぼ毎回帰り際に「鈴なり市場」へ立ち寄っているのだが、先日目を疑う商品を見つけてしまった。 ピリ辛なんこつー 「揚げかまぼこ」なのだから、かまぼこっちゃかまぼこなのだが、主役は間違いなく「鶏軟骨」だ。 軟骨:魚肉=8:2 くらいの比率で、嚙むたびに容赦なく軟骨のコリコリ食感が主張してくる。商品名のとおり確かに少しピリ辛ではあるものの、小学生の娘も平気で食べられる位の辛さだ。 一個当

原稿用紙一枚分のコラム #028 ~リモート勤務、はじめました~

今日は、噂のリモート勤務を始めてみた感想をひとつ。 コロナ禍で加速したテレワーク。カスタマーサポートにおいても例外ではなかった。 とは言え、外資系企業と違い、国内のBPO大手の腰は重かったように思う。 セキュリティの担保が課題だとか、自宅で静かな環境で電話対応できるのかとか、インターネット回線の速度環境がどうとか…できない理由を挙げてこれまで敬遠してきたのが実態だろう。 この点、スタートアップはフットワークも軽く柔軟だ。 実際やってみたら、何の問題もない。 電話対

原稿用紙一枚分のコラム #027 ~大企業からスタートアップへ~

色々とワークライフバランスが乱れた結果、noteの投稿画面を開くのが約7か月振りとなった。 再び「400文字以内で日々の気づきを記録していく」という、さりげなく難しいチャレンジを再開することにした。 * 8月に、約一年勤めた会社を去り、ポケットマルシェへの入社を決めた。 数社最終面接まで受けた中、唯一代表自ら面接の場に出向いてくださったことは大きな決め手となった(ZOOM越しだけど。しかも背景はなぜかジャングルだったし)。 * 「例えは悪いけど、僕はこの会社をマフ

原稿用紙一枚分のコラム #026 ~素直にスタートダッシュするか~

転職前、お世話になった元上司にご挨拶した時の話。 こんな言葉をかけてもらった。 「転職した直後は、当然テンションもやる気も最大限に高まっているはず。無理をしがちではあるけど、それでいいと思う」 テンションが高まっている時、無理をしすぎないようにセーブする…という考え方も確かにある。 でも、初期衝動のまま突っ走って、まず成果をちゃんと出せなかったら、そのままズルズルと何も成せずに終わってしまうかも知れない。 だから、心のままにどんどんやりきった方がいいんじゃないか。

原稿用紙一枚分のコラム #022 ~「毛まめ」のおいしい食べ方~

実家から、「毛まめ」が届いた。 毛まめは、いわゆる枝豆の一種。 よくスーパーで見かける枝豆は、表皮がツルツルしているが、毛まめには茶色い産毛がたくさん生えている。でも、これが本来の枝豆の姿。 品種改良によって毛がなくなった枝豆が主流となってはいるものの、うまみを閉じ込め、害虫から身を守るための毛に覆われた毛まめこそ、本来の大豆に近い種なのだ。 中の豆は、粒が大きい。甘みとうまみが本当に豊かで、一度食べたら忘れられない美味しさだ。 * 250グラムの豆をボウルに入れ

原稿用紙一枚分のコラム #021 ~奇をてらってどうする?~

僕は、「奇をてらう」ことが好きではない。 人はそれを「つまらん奴」と言うのかもしれない。 だが、世の中に一石を投じるような役回りは、世間で注目を浴びているホリエモンあたりにでもお任せしておきたい。 だから、こういう記事のタイトルを考える時も、もちろん多少はひねるけど、「大風が吹いたら桶屋が儲かった」みたいな、ひねりすぎてワケが分からないようなチョイスは慎んでいる。 * やっぱり、基本が大事だと思う。 愚直に、昔から良いとされていることを見習い、繰り返そうと思ってい

原稿用紙一枚分のコラム #020 ~脱・知ったかぶり~

大人になって、自分はたいていの事を「知っている」つもりになっていた。 でも、何かがおかしい。家事をしていても、何かを忘れる。 食後にテーブルを片付けたつもりが、ひとつコップを下げ忘れる。 畳んだ洗濯物を、一部衣装ケースにしまい忘れる。 * 家事にしても、仕事にしても、「やったつもり」は、「知ったかぶり」だと考え直した。 きっと、僕は家事の全体像を知ることができていない。 「真剣みが足りない」という精神論だけでは何も変わらないと思った。 これまでだって、自分なり

原稿用紙一枚分のコラム #019 ~「岡目八目」の精神で~

「岡目八目(おかめはちもく)」ということわざをご存じだろうか。 「岡目」は、脇から見る、第三者の立場で見ること。 他人の打っている囲碁を傍から見ている者は、対局者よりも八目も先の手が見える。 囲碁を打っている者同士は勝つことに必死だが、傍観者は局面の全体を見渡す余裕がある。当事者よりも、冷静に観察している人のほうが的確に判断できることは少なくない。 * 勝ちたいという「欲」とか、チームメイトを思う「情」を、必要以上に意識してしまうことがある。 とはいえ、一歩引いて

原稿用紙一枚分のコラム #018 ~「妻の手先」~

僕は「妻の手先」に徹することにしている。 しばしば、妻をイライラさせてしまう。 良かれと思ってやったことが的外れだったり。 眠気の限界に至り、食器洗いやら洗濯ものの片づけやらをせずに寝てしまったり。 リビングの照明をつけっぱなしで、寝落ちしてしまったり。 …こうして書いていて、我ながらひどいポンコツっぷりだ。 * こんな調子だから、半年前に妻が大爆発した。 それ以来、まずは妻から言われたことを、「すぐに」「そのとおり」やることにしている。 次の段階として、ツ

原稿用紙一枚分のコラム #017 ~成功とか失敗とか、くだらないよね~

「成功」とか「失敗」とは、何なんだろう。 毎日、その瞬間、うまくいったら小躍りしてしまいそうになるし、うまくいかなかったら下を向いてしまいそうになる。 でも、そもそも、「成功」も「失敗」も、ない。 「その時点で、自分の思惑どおりにどれだけ事が運んだか」の度合いの大きさでしかない。 うまくいった(と感じた)としても、たまたま思っていた以上の結果が生まれただけで。 逆に、うまくいかなかった(と感じた)としても、成しとげられことは決してゼロではない。 大事なのは、自分の