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信仰は血の系統、学問は知の系統

”世界の教養”28日目はまたキリスト系宗教の話。

仏教とか他の宗教が出てこないのは、この本が欧米系だからか。
まだ12分の1も読んでいないけれど、”世界の教養”ですでに聖書の世界が繰り返され、血縁関係が続いていることがよくわかった。
誰と誰がどういう親族関係にあり、そこにある物語や象徴的場面。
最近の政治の世界に似ている。
何かを信じて囚われると、それにまつわる血縁関係やエピソードがその信仰を強化する。

他方で、”世界の教養”の哲学に出てくるソクラテスやその弟子たち、あるいはそれ以前の学者たちは、個人で考え、師弟関係は教え(知)を通じて結ばれる。
学問とは、そういうものなのだろう。その中身(思想・発見等)が他者から見て批判に耐えられるものか、信じて後世に引き継ぐに値するものか、Yesと判断した者はその中身を受け継いでいく。その発見にまつわるエピソードや引き継いできた先達の関係は、話のネタにはなるだろうけれど、それだけでその中身が信用されるわけではない。

最近の政治家が学術会議を毛嫌いするわけが、よくわかるような気がする。


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