#257 アナログ信者。
こんにちは、鏑木澪です。
選べるなら紙の本を読みたいと思う、私。
サブスクで電子書籍がたくさん読めるから、有難くお世話になっている私。
昨日の記事で書いたことが、特大ブーメランで自分に返ってきました。
ただ、見栄えは良かったとしても、作品ができるまでの過程や文脈をすっとばしたものに、私は魅力を感じないと思います。
日常的に考えていることではあるのだけど、今日も体調があまり良くなくて「パソコンとか、使わないほうがいいかな」と思った時に、
……あれ、私、パソコン使わずにできることある?
ないですね。
少なくとも、私が今やっている活動でパソコンを使わずにできることは、ひとつもありません。
(空想くらいはするけどね←なんもできないから、それだけで)
虚無だわ。
私は、一体、何を作ってるんだろう。
紙の本も電子書籍も、全く同じことが書いてあるとしたら、文字から得られる情報は同じはずです。
でも、私は紙のほうが好き。
紙やインクの匂いを嗅いで、自分がどのあたりを読んでいるのか、本の厚みでわかる状態で読むほうが好き。
いやぁ、図書館によく通っていて変態だった頃は、本にうっすら残っている香りや開き方の癖から、「この本はどんな人たちに読まれてきたんだろう」とか、よく妄想していました。
(気持ち悪くて、ごめんなさい)
本に書かれている物語
+
本が経験してきた物語
これを読むのが好きだった時期がありました。
時々、書架から出してもらった本や隅のほうで隠れていた本を手に取ると、栞の位置が新品の時のままだったり、開きが固かったりして、「まだ、誰にも読まれていないのかも(私が1人目か)」と思うとドキドキしたり、出版されてからある程度時間の経っている本だと「誰も君を読んでくれなかったのか(もう大丈夫、私が読むから)」と悲しくなったりしていました。
図書館に置かれていて、あまり読まれていない本に出会うと、なんとも、切ないといったらいいのかな、やるせいない気持ちになることがありました。
そこにあるのに、読まれてない。
相手にされていない。
そんなふうに考えると、なんだか自分と重なるところがあって、「虚無だな」とか思っていたのだけど、電子書籍を読んでいるともっとそう感じる瞬間があります。
次のページが表示されなかった時。。。
これは、うちの通信環境の問題なのだけど、ページをめくった時にしばらく白紙になっている時があって、「一体、私は何を読んでいるんだろう」と思うことがあります。
そこには、何もない。
手書きの小説を読みたいかと聞かれると、おそらく読みにくいから印刷されたものを読みたいと私は答えてしまうのだけど、電子書籍よりは触ることのできる紙の本が私にとっては読みやすくて、好きです。
装丁と自分のところに届くまでのことも含めて、好きなのかも。
内容を知りたいだけで本を読むなら、場所をとらないし価格も抑えられている電子書籍のほうが便利で、図書館に通っていた頃より短期間で読める本の量も増えたし、ありがたくて良いことばかりです。
私は、何を読みたいんだろう。
ちなみに、たんにお金がなかったせいもあるのだけど、私は本屋さんで新品の本を買って読むより、図書館で借りて読むほうが好きでした。
いや、買うという選択肢がなかっただけか……?←
(そもそもお金ないのに、何百、何千冊も買えるわけない)
「この本はどんな人に読まれてきたのか」と妄想しすぎた結果、気持ち悪くなってきて図書館の本を読みたくないと思っていた時期もありました。
そもそも自分以外の他人が触れたものに触りたくないみたいな、多感な時期の謎現象。
そう考えると、自分以外が物理的に絶対に触れていない電子書籍って、めちゃくちゃ安全で良い。←
あぁん、わけわからん。
私は小説が好きだけど、きっと、書かれていること以外の物語を読むのも好きだから、それも含めて読みたいと思う自分と、書かれていることに関係ない内容は排除したいと思う自分がいて、よくわからないことになっています。
まぁ、なんだ、作る側としては、
楽器が弾けなくて、楽譜も読めないのに曲を作っている
画材のことも何も知らないまま、デジタルで絵を描こうとしている
経験してもいないことを知ったげに小説に書こうとしている
AIを使って過程や文脈をすっとばしたものを作るのは品がないんじゃないかと言いながら、「ちょっと待て。私も今あるツールのおかげで飛ばしてきた、本来ならば通るべき道があったのでは?」と考え始めると、いつも不安になります。
私は、その方法を選ばなかった。
今、自分に使えるものを使った。
ひとまず、これでいいのだと思うけど、ちょっと戻って、弾けないなりに楽器を弾いてみたり、紙とペンで絵を描いたり、新しいことに挑戦して経験を増やしたりすると、きっと発見があります。
順序はおかしいかもしれないけど、やっていこう!
目的に応じて、どれかじゃなくて、それぞれ使えばいいだ、きっと。
うっしゃー!
やってくぜい!
ではでは〜
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