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共生社会では傍に人がいる

10月7日より、生きづらい人への伴走型支援で有名なNPO抱樸で複業を開始しました。
一緒に活動させていただき、気付かされた数々のことをつらつらと。

1, 一緒にいるということ

ともに死ぬ
何とも物騒な言葉ですが、死ぬ時(旅立つ時)は誰かがいるということ。
決して、心中ということではありません。

無縁社会と言われ、孤独死の場合、お葬式もなく火葬されることもある。
抱樸では、ホームレスの方を受け入れるとき、
「決して一人では死なせない、俺が先に死んだときはあなたが葬式にでてくれ、あなたが先に死んだときは私が葬式にでる」
と伝えているそうです。

まさに、抱樸初日の朝礼で、
抱樸が支援している方(ホームレスから生活支援へとつなげた方)が
亡くなったとの報告がありました。

その方に関係した抱樸スタッフ8名と一緒に、松村もお葬式に参列、
お見送りしました。
葬式代は、抱樸の全額負担ですが、必ず実施しているそうです。
 
自分が、将来一人で死ぬこと考えると恐ろしいです。
せめて、その時には、こういう人たちがいる社会になっていてほしい。

2,炊き出しと訪問パトロール

抱樸では、毎月2回炊き出しと巡回パトロールをしており、
先日、2回目の参加をしてきました。

「炊き出し」と聞くと、石原軍団の被災地での大鍋のイメージなんですが、
コロナということもあり、今はお弁当を配布しているそうです。
以前はみんなで一緒に食べていたとのこと。

そのお弁当も、いろんな団体にお願いした手作りで、
ボランティアの方によるホームレスの方宛の手紙付きです。
文面を読ませていただきましたが、
ぎっしりと、身体をねぎらう言葉であふれてました。

配布するものも、
お弁当だけでなく、マスクや髭剃り、お薬などもあれば、衣服もあります。
また無料の弁護士相談や散髪も。

松村は、2回とも衣料担当で、種類別に衣服を並べ、サイズを教える係をしました。
北九州も寒くなったので、長袖や防寒着があっという間になくなりました。

テントを立てたのは、子供が小学生だった時の運動会を手伝ったとき以来、懐かしいな。
天幕を固定する紐が、ストラップになっていてびっくり(紐じゃないんだ)

そのあとは、ボランティアによる訪問パトロールです。
地理的、心理的に炊き出しに来れないホームレスも多いということで、
小倉・門司・八幡・戸畑など7チームに分かれて、ホームレスを訪ね歩き、
弁当や衣料・マスクなど必要な物資を渡してくる活動です。

でも、物資を渡すだけでなく、声をかけて、
少しの間でも一緒にいてあげることも目的になっているようです。

そばにいてあげることを大事にし、決して、
ホームレスの方の意に反してシェルターに無理強いしたりはしない。
相手の選択権を尊重したこのようなかかわり方も大切。

今回、訪問パトロールする人だけでなく、多くの方々が関わっていることに気付きました。
衣服や靴、毛布などをご寄付いただく方、寄付された物資を仕分ける方、
お弁当を作っていただく方、食材を提供される方、お金を寄付される方、
手紙を書いてくれる方など、
その方の傍(物理的には離れていても)に関わっている人々がいる。

訪問パトロールは日付が変わった後に終了です。
20代の若い人から、耳が遠くなっているおじいさん、足がむくんでしまって
立っていられない人もいてびっくりの連続です。

この訪問パトロールで、
「助けて」と声を上げる選択肢があることを知ったホームレスの方も多くおられると感じます。

孤立しがちな人々の傍に、一緒にいてあげて
選択肢を見せてあげる社会になってほしい、実現したいと切に思います。

次回は、松村のポンコツ一人暮らし生活でも書こうかな。

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