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曲から一句~再び吹奏楽篇
調子に乗って、まだまだやります(笑)。
一年の音の溢れり冬銀河
私自身はこの課題曲に関わっていませんが、誰もが知る「きらきら星」をモチーフとした変奏曲です。
これも、実は「響け!ユーフォニアム」シリーズの小説で出てくる曲でして。
黄前久美子ら北宇治高校吹奏楽部が定期演奏会で演奏する曲として、登場しました。
昔、「吹奏楽コンクール課題曲集」のCDを購入した際のアルバムにこの曲が含まれていまして、一目惚れならぬ「一聞き惚れ」した曲です。
丁度、巷では「クリスマスコンサート」が多く開催されることもあり、そのイメージから作ってみました。季語は、星々が夜空に散りばめられている「冬銀河」で。
誠心を嘉すカリヨン聖誕祭
これは、作曲者の樽屋さんがオリジナル物語を作られたのでしょうか。
聖書やヨーロッパのおとぎ話に出てきても不思議ではないような、そんなサイドストーリーがあります。少し長いのですが、素敵なお話なので引用させていただきます。
ペドロの奇跡の夜・・・ それは、心優しい少年に訪れたある一晩の物語です。
ペドロの住む町の教会には、大きくて立派な鐘があります。ところが、まだ一度も、この鐘がなる音を聞いた人はありませんでした。その鐘を鳴らす方法はただ一つ、クリスマスの夜に神様に贈り物をすることでした。
クリスマスの夜、ペドロは神様に贈り物をしようと小さな弟を連れて教会に向かいましたが、途中で女性が倒れているのを見つけます。楽しみにしていたクリスマス・・・ しかしペドロは、女性を助けるために弟に一人で教会へ行かせます。
一方、教会は鐘の音を聞きに来た人々でにぎわっていました。キラキラとまぶしく光る宝石、山のような金貨、立派な銀食器・・・。だれもがすばらしい贈り物をして、鐘を鳴らそうと考えていました。けれど、どんな贈り物をしても鐘は鳴りません。
誰もが諦めかけたその時・・・突然、美しい鐘の音が鳴り響きました。贈り物をしたのは、たった一枚の銀貨を兄から預かったペドロの弟でした。神様への贈り物とは、金貨でも宝石でもない、ペドロのような優しい心だったのです。
曲はこの心温まる物語をもとに映画音楽のように進んでいきます。雪の中の街の教会へと続く道や、ペドロの優しい心、それによって街中に鳴り響く鐘の音、それぞれのシーンをイメージしながら演奏するよう心がけていただけたらと思います。(樽屋雅徳)
クリスマスに相応しい曲&句を、ということで、作ってみました。
※追記
どうやらアメリカの昔話にヒントを得て、樽屋さんが曲にされたようです。
一転して、こちらも吹奏楽コンクールの課題曲より。
無道にも咲き匂ひたし波の華
曲自体は、何となく「東尋坊」が似合うと思いませんか?(笑)
東映の昔の映画にも似合いそうです。
全然マーチではないだろう、という気もしますが、先の「スターパズルマーチ」と同じく、何度でも聞きたくなる曲です。
個人的には、この手の「渋さ」が効いた曲は大好物なんですよ(^^)
世の中理不尽な事も多いですが、そんな世の中であっても、誇り高く美しい姿を見せたいものですね。
さて、「曲から一句」は22日までです。皆様、お忘れなきよう!
これまで数々のサポートをいただきまして、誠にありがとうございます。 いただきましたサポートは、書籍購入及び地元での取材費に充てさせていただいております。 皆様のご厚情に感謝するとともに、さらに精進していく所存でございます。