ビジネス的視点とクリエイター魂
いきなりだが、残酷な話だと思う。
コメントで、別の出版者への持ち込みを勧められたり、Kindle出版なら「買います」という意見が出るのもよく分かるのだ。
…で終わらせたくないな、と考えるのが私らしいとは思う。
私だったらどうするか。
ダメ元で「資本提携会社」に持ち込む。
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誰だって傷つくのは怖い。
それでも、これは握りつぶしていい案件ではなかったと思う。
だが、運営側の「内輪ノリ」を助長してしまったのは誰なのか。
案外、多くの利用者なのではないのか。
私が積極的に「スキ」を求めない(いや、付けばうれしいけれど)ポリシーを貫くのも、実はこのnoteの「スキ」が、全ての判断基準になりつつあると思しきところにある。
何度も私が引用している過去の記事。
これだって、恐らく運営者側から見れば「大したことのない記事」の一つに過ぎない。
ただし、この裏で多くの人がdobashi氏の意見に賛意を示した事実がある。
…本来のジャーナリズムって、こういうものではなかったっけ?
と、思うのだ。
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こう言うと身も蓋もないが、人気記事の指標として「スキ」が表示されるのはよく分かるし、商業メディアとしてそのベースに乗っからなくてはならないのも理解はできる。
じゃあ、クリエイターはどうしたら自分の想いと商業ベースをマッチングさせられるんだろう。
読者におもねる?それとも見てくれるはずの最後の一人を求めて、自説を曲げない?
…ここの加減どころが、難しいと思う。
私が「あさの」さんの立場だったらどうするか。
多分、最初から「商業ベース」に乗せなかったと思う。彼女の思いはよく分かるし、伝えたい思いも理解できるのだが、素材がcakesの「商業ベース」に乗せるには、あまりにもミスマッチ過ぎたのだ。そして、運営側も未熟さを恥じつつ、どうしてもまだそこまで主張できるだけの権力が手にできないもどかしさが、編集部の主張の二転三転につながっている気がする。
じゃあ、どうすればいいのか。
クリエイターとして、企業の成長の手助けをするのも、一つの力量の示し方ではないだろうか。
決してあさのさんが悪いわけではない。ただ、「途方に暮れる」で終わりそうなところが、もったいないとも思うのだ。
「途方に暮れる」だけで終わらせるのではなく、別の手段を使って彼女やご遺族の思いをつなぐ。
「スキ」を多く付けてもらうだけでなく、あちこちで記事を広めてもらう。
もっと、多くの読者に読んでもらって広めてもらう。
そういう動かし方もあると思う。
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…白状すると、私がクライアントの身元を明かしているのは偶然ではない。
クライアントを動かせずに、ライターとして読者を動かせるはずがないと考えているからだ。
もっと下世話な言い方をすれば、間接的に企業宣伝をしている面もあるのは、承知している。
でも、お互いにそうやって程よい緊張感を保てないと、結局は馴れ合いで終わって成長できないままなのではないかとも思うのだ。
信念だけでもビジネス的視点だけでも、人は動かないし、動かせない。
だったら、お互いにそれだけの力をつけようではないか。
クリエイターとしてビジネスをするならば、それだけの覚悟がお互いに必要。
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本当に、私ごときが偉そうに言うなとあちこちで叩かれそうだけれど、やはりどうしても2件の炎上事件+今回の引用記事、そして先程いつも拝読させていただいている方の記事が気になって、急ぎでまとめ上げました。
クリエイター側の自己表現のエゴ(表現悪いですが、あえてこの表現を使います)とそれを商業ベースに乗せる難しさ。
無名のクリエイター。普通のブログ感覚で参入している人。ビジネス目的で使用している人。利用目的が多様だからこそ、様々な視点からの炎上が起こってしまうのかもしれません。
…ただし、それを無理に是正しようとしたら、多分noteらしさは消滅して、ただのブログになると思う。
せめて、応急処置としてでも、協賛企業の編集部など、外部の力を借りてチェックしてもらうとか…。(いっぱいいるでしょ?)
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この記事は、ちょっといつもよりハッシュタグ多く付けます!
(もう、noteさんしっかりして!/by.一利用者)
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