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レッドフラッグって知ってる?

レッドフラッグ。医療の現場では、
見逃してはいけない疾患を示唆する兆候や症状
を意味しています。

なぜ、この知識を持っておかないといけないのか。

これはクライアントを守るためだけではなく、私たち自身を守るためでもあります。

人の健康のためにできることはなんでもやりたい。トレーナーやセラピストなど、身体に関わっる仕事をされている方は誰もがそういった思いでセッションに臨んでいるはずです。

ところが、良かれと思ってやったことがクライアントをケガさせてしまい後遺症に苦しんでしまうということになってしまったら、、、

実際に国民生活センターには、マッサージに行って骨折させられた、痺れがさらにひどくなった、という相談が数多く寄せられています。


例えば、腰痛のレッドフラッグ。「腰痛診断ガイドライン2019」では、
重篤な脊椎疾患(腫瘍、感染、骨折など)の合併を疑うべきレッドフラッグ
として、

①発症年齢20歳未満又は55歳以上
②時間や活動性に関係のない腰痛
③胸部痛
④ガン、ステロイド治療、HIVの感染の既往
⑤栄養不良
⑥体重減少
⑦広範囲におよぶ神経症状
⑧構築性脊柱変形
⑨発熱

腰痛診断ガイドライン2019

が挙げられます。上記に該当した場合は、まず医療機関を受診して重大な疾患がないかを調べる必要があります。

それくらい身体に関わるというのは慎重に行わなければいけません、まずはクライアントの安全が一番。その上で健康になること。


私はずっとアメリカンフットボールに関わっていましたが、チームについて最初に学ぶことは脳震盪についてです。激しくぶつかるスポーツにおいては脳震盪の影響はとてつもなく大きいです。

SCAT5というテストに照らし合わせながら選手の状況を確認して、少しでも疑わしいことがあったらすぐに病院を受診させる。

もし脳に何かがあったら、あなたは責任が取れますか?脳に限らずですよね。


来年の2月23日に「セラピストのための姿勢の見立て(仮)」という講座を予定しています。

そのためにセラピストや医療従事者など6名の方とタッグを組んでプロジェクトを進めています。その中で、セラピストの中にはレッドフラッグのことをあまり習わずにセッションを行なっているというお話しを聞きました。

腰が痛いからといって、ガンガン腰を押してさらに痛みが強くなったり、高齢者の背中を押して肋骨が骨折したり、中学生のマッサージをして分離症がさらに悪化したり。

想像の域ではなく、実際にこういったことが起こっているそうです。

「姿勢の見立て」というタイトルではありますが、姿勢よりも何よりもまずは「その人が施術を受けられるかの見立てをする」ことが何より重要だと思いませんか。

もしリスクがあると思ったら迷わず医療機関にお願いする。そういった時のために横の連携が大切になってきますよね。一人で抱えるのではなく、無理なものはパッと専門の人にお任せする。

健康で楽しい毎日を送れるように、みんなで一緒に取り組んでいきましょう。

いただいたサポートは実験や研究、その他勉強のために使わせていただきます!