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vol.48 写真の色について

こんにちは。
写真を構成している色には、ちゃんと法則性があります。
モニターと印刷との色の違いなども感じたことがある人はいるのではないでしょうか。
今回はそんな色のお話です。


さて、中学の美術の授業で習った色・光の三原色を覚えているでしょうか?

この図はどこかで見覚えがあると思います。
左のCMYK色の三原色、右のRGB光の三原色です。

CMYKは、シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)、キー・プレート(Key Plate)の頭文字をとったものです。
キー・プレートとは、印刷の合わせになる板のことで、通常は文字や輪郭の黒のことを指します。
CMYBkと表記される場合もありますが、その場合は黒(Black)を指します。

RGBは、赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)の頭文字をとったものです。

CMYKとRGBの違い

CMYKは減法混合、RGBは加法混合という表現法です。
上の図を見てもわかる通り、CMYKはすべての色を重ねるとに、RGBはすべての色を重ねるとになります。

写真で言うと、CMYKは印刷、RGBはモニターやカメラの液晶画面に相当します。

紙は白色に印刷しますよね。なのでインクを重ねれば重ねるほど黒に、逆にモニターは電源オフの時は黒色なので、色を重ねると白色になる、ということですね。

また、印刷をしたことがある人はわかると思いますが、実際にモニターで見た写真を印刷してみると、印刷された写真は少し色が違う場合があります。
これは、色の作り方がCMYKとRGBでは根本的に違っているためです。
この色の違いを認知しておかなければ、現像で色を調整したとしても印刷結果とは大きく異なることがあります。
この違いを補正するのが、カラーマネジメント・キャリブレーションという作業です。この作業を行うにはマネジメントを行うための外部機器を購入しなければならないため、少し敷居が高いです。

印刷に関してはこちらのnoteでも記載しています。

色相環

武蔵野美術大学造形ファイルより引用

色相環は見たことがある方は多いかと思います。
色相環は色を順序立てて円環に並べたものです。
この色相環上で反対の位置にある色、赤と緑、黄色と紫のような色の関係を補色といいます。

この円環上では周辺が近似色になるので、系統をよせた写真を撮る・作る際はこの色相環を意識して撮影すると簡単に色を統一できます。

また、補色同士を撮ると色にメリハリが生まれるため、被写体を目立たせたい時などに有効です。
 

橙色と青色は補色の関係になるので、この写真では橋に朝日が当たることで橙色になり、橋を目立たせることができています。 

また、逆に夕陽の写真は写真全体が橙色になるため、統一感のある写真に仕上げることができます。

このように、色も考えて撮影することで作品の仕上がりがより良くなると思います。

そもそもの話、色には定義があります。
写真の世界ではプロファイルと呼ばれるものが色の定義になります。
カメラを販売するメーカーごとにプロファイルは異なるので、各会社独自の色が出力されるため、会社によって色が少しずつ異なります。
プロファイルに関してはこちらのnoteで少し書いています。


さて今回は色についてお話しました。
風景写真では陽の傾きなどで刻一刻と色が変わります。
色の変化を楽しみつつ、写真を撮って楽しんでください☺️

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