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新たなSNSの流行を感じる今だからこそ、かつて流行しかけた『Mastodon』を振り返る

 clubhouseという音声SNSが流行を始めているとのことで。

 clubhouseは音声でつながるSNSながらアーカイブできない、と、あえて機能をオミットすることでリアルタイム性を強調しているところに面白さがあるのかもしれないですね。擬似的な『オフレコ』を実現したということになるんでしょうか。今日び顔を突き合わせた生の会話がおおっぴらにできませんし、今だからこそ注目されたソーシャルサービスなのかもしれませんね。

 久しぶりに有力なポストTwitter候補が現れたのかな、とちょっと期待を込めつつも、私は根がテキストスタイルの人間なので、ちょっと私の期待しているのとは違うなという正直な印象があります。
 
 ただ、もしかしたら大化けする可能性もあるなと思ったので、一応様子を見ておきたいですね。ただ、そもそもAndroid非対応なので、私はそもそも利用できないんですけどね……(


 ポストTwitterとして一時期もてはやされて失速した『Mastodon』についてちょっとだけコミットしていた時期があった

んですが、これはどうでしょうかね、clubhouseは今の勢いを維持できるのでしょうか。


 もっとも、『Mastodon』は分散型SNSを標榜しております。
 ユーザーが好きにコミュニティサーバー(インスタンス)を立ち上げられる、という特性上、そもそも一社運営の巨大ソーシャル・ネットワークを想定していなかった。

 多くのユーザーが求めているのは安心できる大きな運営主体のもとで安全にソーシャル空間を楽しめるということであり、そのような意味では、分散型の『Mastodon』は最初から相性が悪かった
 『Mastodon』はTwitterという大きな他サービスが手が届かないところを補完するようなサブ的なポジションがあるべき位置づけで、それ自体がメインストリームとはなり得なかったのでしょう。かつてのムーブメントを冷静に振り返ってみれば、そのようなところになろうかと思います。

 かといって完全に閉じたコミュニティではない、というのが面白いところでして。
 各インスタンスをまとめてマストドン全体のタイムラインを見ることができたり(連合タイムライン)と、コミュニティ(≒インスタンス)がゆるやかにつながりながらも共存しうる体制が構築できる、と、規模が広がれば広がるほど面白いシステムなのですよね。

 正直マストドンの可能性はこんなものではない、と思っているのですが、とはいえ『Mastodon』において以前のような爆発的なユーザー増加はそうそう起こり得ないでしょう。


 では、clubhouseはどうでしょうか。

 
 『Masotodon』の時もそうだったんですけど、流行するためにはだれが旗振り役を務めるかというところが大事だと思います。


 『Mastodon』がバズった時、旗振り役となったのは同人界では有名だった絵描きさんでした。

 現在までも続く『Pawoo』が絵描きさんに特化したインスタンスとなったという意味では大きな功績であったとは思う一方で、旗振り役の絵描きさんの趣味嗜好がロリ系だったため、一般の絵描きさんが身構えてしまい、影響範囲が限定的になってしまったことは否めなかったと思います。
 また旗振り役の絵描きさん個人の人格が『Pawoo』ないし『Mastodon』の評価と結びついてしまったところがあり、のちにその方が炎上の末アカウントを削除してしまったのが致命的でした。

 私個人はその方と相互フォローだったこともあり、悪しざまに言うことはしたくありませんが、それほど旗振り役となる人はだれであるか、というのは思った以上に重要である、と過去から学ぶことはできると思います。

 
 あくまで個人の感想ですが、現在のclubhouseは、いわゆるビジネスインフルエンサーの狩り場となっているようで、私のような一般ユーザーは参入にやや警戒感を持ってしまいます。

 彼ら以外に有力な旗振り役の方が現れればまた別の展開があるのかもしれませんが、TikTokや、またかつてのTwitterがそうだったように、若い子が積極的に利用したいと思えるようなサービスでなければ、ソーシャルサービスというのは広がらないと思います。
 
 なので、比較的有力なSNSが現れたとは思いながらも、ユーザー数がここから爆発的に増える、ということはあまり考えられない、というのが現在の私の見立てです。


 仮に流行ったとして、おそらくclubhouse内での話を文字に起こしたり、YouTubeやTwitterなどに転載する人、っていうのが絶対に出てくるでしょうね。
 
 それでなくてもTikTokからの転載みたいなのがあふれてて、それが手軽にバズるための手段に使われてさえいますからね。
 おそらくclubhouseでも同様の問題は起こり得ると思います。
 またはclubhouseまとめ、みたいな、外部サイトをこしらえたりもあるでしょう。

 clubhouseのコンセプトは面白いですけど、それについていけるほど人には時間が足りないと思いますね。これもTwitterなどの大きなサービスがあったうえでのサブ的な運用が正しい位置づけで、単体ではメインストリームとなりえないと思います。

  
 ソーシャルネットワークの爆発的な普及に欠かせない要素は、可能な限り多くの方が利用できるということが重要だと個人的には思っていて。
 その点において、時代遅れとしてオミットされがちなテキストは案外要素として重要なんではないかなー、と個人的には思います。

 音声や動画は現状どうしてもハードルが高い

 参入の障壁を考えた時、動画や音声といった「声の特権」を最大限利用したソーシャルであっても、テキストからは完全に離れることはできないと思います。

 YouTubeのような動画共有サイトとTwitterのようなソーシャルテキストサービスが完全に一体となったような形を構築していただければユーザーとしてはそれがいちばん楽なんですよね。
 
 とはいえ、私のような素人ではどのようなSNSが次に流行するのか、まったく予想も立てられませんが、とにかく話題に乗れるようには追っていきたいと思います。まずはAndroidにもご対応いただいて、なおかつ招待がきてからの話になりますが……基本ぼっちの私にくるんでしょうか、招待(
 

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