2022年の国内保険DXにおける注目トピックス
明けましておめでとうございます。
Finatextグループで保険事業を推進している河端です。
私は国内外の保険DX動向の情報収集を日課としているのですが、この年末年始を利用していつもより少しじっくりとインプットしていたところ、国内の業界トレンドと個人的に注目したい視点が見えてきました。
そこで、自分用メモとしてまとめたトピックスをnoteでも公開してみます。
各トピックは、以下2つの切り口で説明していきます。
そのトピックに注目する背景としての、現在の業界トレンド
そのトピックにおいて注目したい視点
保険DXに関わっている方々にとって、少しでも参考になれば幸いです。
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1. 保険会社は「出島」でイノベーション探索
業界トレンド
成熟市場の中、保険会社は、「両利きの経営」でデジタルネイティブな保険ビジネスをトライ&エラーしようとしている
そのために、既存ビジネスとは一定切り離しながらデジタルビジネスをトライするための「出島」を構えるようになる(既に構えている会社も多数いる)
- 先行例:第一生命の第一スマート、損保ジャパンのMysurance、等
注目したい視点
いかにして、既存ビジネスとの「程よい距離感」をとるか?
- 近すぎず遠すぎずの「程よい距離感」として、どれくらいの距離をとるか?
- 様々な外圧の中で、どのように「程よい距離感」を維持するか?様々なイノベーションテーマのどこからトライしていくか?
- 既存アセットの活用、獲得したいケイパビリティ等、何を重視して取り組み進めるか?
- 将来、個々の取り組みや獲得したケイパビリティが、connecting the dots としてどうつながっていくか?
2. 業界を超えたパートナーシップ
業界トレンド
保険会社は、今一度「顧客本位」のあり方を探索・追求していくことになる
その際、多くのユーザーを抱える生活商材・サービス系のプレーヤーとの協業が不可欠
- 先行例:Yahooサービス内での組み込み型保険、等
注目したい視点
いかにして、ビジネスパートナーとしての対等な関係性を築くか?
- 主従・上下関係が主軸の協業から脱却できるか?
- 業界外の企業と、どのように能力の掛け算をするか?いかにして、スピード感の違う非保険系企業(特にテック系)との足並みを揃えるか?
3. InsurTechの協業
業界トレンド
現在、InsurTechは、保険会社の特定領域に限定的・お試し的に導入されていることが多い
今後、バリューチェーンや商品の幅など導入領域の拡大が進むにつれ、異なる領域で導入されていたInsurTech同士の連携や、既存レガシーシステムとInsurTechとの連携が必要になっていく
また、スケール拡大のために、InsurTech主導での協業や統合が進展していく可能性がある
- 先行例:米国におけるLemonadeのMetromile買収、等
注目したい視点
どのような経緯と座組で協業が行われるのか?
いかにして、協業に伴う軋轢や障壁を乗り越え、どのような新しい価値を生み出すのか?
まとめ
2022年初現在の、保険DXについての個人的な関心事を思いつくままに列挙してみましたが、結果的にいずれも他組織や他社との協業に関連するものになりました。
語り尽くされている話ではありますが、イノベーションは異質なもの同士の組み合わせから生まれる、ということの裏返しなのかもしれません。
そのようなフィールドで成果を出すためには、複数のステークホルダーを1つにまとめ、プロジェクトを着実に前進させる高度なプロジェクトマネジメントが必要であり、各プレーヤーがこの力をどう賄うか・蓄えるかにも注目したいところです。
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お知らせ
もちろん、Finatextグループもそんな「各プレーヤー」の一人です。InsurTechとして、保険会社との協業により、保険DXを一緒に実現していく仲間を随時募集しています。ぜひお気軽にご連絡ください!
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