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【京都 笠置町】堕ちた「笠やん」 補助金不正支給事件の裏に 町に寄付された 土地の横取り計画

日本最少人口の町笠置町で、4年ほど前に総務省の補助金の不正受給が発覚した。2020年2月13日にこの件に関連して3人が書類送検されたが、不正受給された補助金が返還されたとして不起訴となっている。

しかし、この事件の背景を調査したところ、事件関係者が町に寄付された不動産を勝手に個人の所有にしていたことが分かった。そして、その個人というのが町公認のゆるキャラ「笠やん」の著作権者なのである。後述する通り補助金の不正受給自体が、この土地横取り計画と一体のものであると見られるが、後者の事件は町ぐるみでもみ消されようとしている。

2020年2月13日、総務省管轄の「過疎地域等集落ネットワーク圏形成支援事業」補助金を不正受給した容疑で、京都府職員の石川栄基、笠置町職員の小林慶純、事業の事実上の委託先である「合同会社笠置クリエイツ」代表の山本博幸の3人が書類送検された。

この事件については、2021年1月25日に町が調査委員会の報告書を公表している。それによれば、補助金の大部分を受け取っていたのが「笠置クリエイツ」という団体である。

笠置町有市の「株式会社山本組」と同じ建物に 「合同会社Eng.エンジンヤマモト」 の表記があるが、その登記簿を取得してみた。もとは「合同会社笠置クリエイツ」の名前で登記されていたことが分かる。代表者はやはり、補助金不正受給事件で書類送検されたのと同じ人物。そして、以前の記事でも触れた通り、山本博幸氏は「笠やん」の権利者でもある。

しかし、本店所在地は有市ではなく、笠置町大字笠置小字和田前20となっているので、実際に訪れてみた。現在では「ゆめや」というアンティークショップとなっている。

2つの建物が隣接しており、どちらにも「ゆめや」の看板がある。見るからに、もとは普通の民家だったところを改装している。

後述する通り、実際に町内の女性が土地を所有していた民家だった。それが2016年頃、町役場職員だった建物の所有者(故人)の意向もあって、町のために役立てて欲しいと女性から笠置町に寄付の申し出がされた。

町の事情を知る人によれば、笠置町は過疎自治体なので、使わなくなった不動産を町に寄付する申し出はそれなりにあるのだが、利用価値のない不動産をやみくもに受け入れても、かえって管理のための費用がかかるだけなので、この件についても町は慎重であったという。

しかし、気づいてみると、この物件は写真のように誰かの店になっていた。

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