もう1度観たい、映画のキロク-2-

「かもめ食堂」


監督:荻上直子
主演:小林聡美


🌼もう1度観るならこんなときに観たい

・休日だけど予定もない、穏やかな午後に。
・昼食を軽めにとった日。

🌼そのときの映画のお供は

・ブラックコーヒー
・シナモンロール


[ あらすじ ]
フィンランドに建つ食堂こと、かもめ食堂。そこの店主であるサチエ(小林聡美)さんは、人が美味しそうに食べる姿を見るのが好きだ。稼ぐことを目的とせず、ふらっと寄れる食堂にしたいという方針で今日もゆるりと経営。1人、また1人とその食堂に立ち寄り、それぞれの赴くまま、気ままに時が流れていく。



荻上直子さんの作品は、きっとどれも好きだと思う。
あの纏う空気が愛おしくて愛おしくて、出てくる人全てをぎゅっと包みたくなるような、だけど逆に包まれているような温かさを感じます。

そして何よりごはんが美味しそう!

調べてみると、フードスタイリストは飯島奈美さん。
前回も美味しそう!というより美味しい!(確信)と思った「彼らが本気編むときは、」のお弁当や、私の大好きなドラマ「深夜食堂」の数々も携わっているそう。後で調べておこう。


かもめ食堂は、最初こそお客さんが1人も来ずがらんどうなので、出てくるものは珈琲ぐらいしかないのですが(定食屋さんに珈琲?)ふと思い付きで作るシナモンロールや、この食堂の看板メニューおにぎりのまぁ愛らしいこと。

主人公であり店主のサチエさん自身、フィンランド人からこっそり小人と呼ばれていて、サチエさんの握るおにぎりのちょっと小ぶりな感じがするのが良い。中身は鮭と梅とおかか。あぁ食べたい。おにぎりが食べたくてしょうがない。

実際、この映画を観た次の日の朝は土鍋でご飯を炊いておにぎりにしました。でもね、サチエさんの握ったおにぎりが食べたい。なぜなら人に握ってもらうおにぎりは格別だから。実はご飯だけでなく、お店のつくりも素晴らしくて、北欧家具好きな人からしたら堪らないはず。

私もかもめ食堂にふらっと寄っては「また来ます」なんて言いたいな。



[ 見どころ ]
ダイナミック且つ怒涛のストーリーとは無縁なかもめ食堂は、まるで凪のよう。先ほどにも挙げたように食べ物やお店の雰囲気がとても素敵!

そして何より小林聡美さん、片桐はいりさん、もたいまさこさんの3人の役者さんが織りなす空気。自然体で、チャーミング。何気ない台詞の中に、はて…と考えさせられるような、肩を優しく触れてもらえるような、思わず笑ってしまうシュールな場面があったり。

この3人だからこその、かもめ食堂。

舞台がフィンランドなのも実は良くて。「どうしてフィンランドなんですか?」と、実際作品の中でも問うシーンがあるのですが、答えは観ればわかります。


かもめ食堂は映画の在り方を考えさせられた1つの作品でした。
時間が経って日常に変化が訪れたとき、この作品の見方も変わるような気がしてなりません。それをまた楽しみに生きるのです。


↓映画付箋では纏まりきれない前回のキロク↓


集まり次第、こちらのnoteにてどんな事に使ったのか報告をさせて頂きます。サポートの調理はお任せあれ!