21 コンパッション 自分へのやさしさ

日付を越えてしまうけれど、今日は、やっぱりこれを書かなければ眠れない気がして、パソコンに向かう。「自分へのやさしさ」について。
そして、それを教えてくれた、ロバート・ゴンザレスについて。


彼が旅立ったというメッセージを、今朝、受け取って、今日は一日中、ぽっかりとしたその感覚とともに過ごした。どう言葉にしたらいいのか、今はまだわからない。

ただ、彼に教えてもらったことが、
わたしの人生の大きな宝物であること。
いつか彼が来日して、また会えることをたのしみにしていたのに、
もうそれは叶わないこと。

そのふたつを、ぐるぐると頭の中でもてあましている。

2017年に熱海で、10日間のNVC国際集中合宿が開催されて、そこにトレーナーとして参加していたのがロバートだった。そこで彼が話してくれたのは、
「どんな感情が浮かんできても、それらすべてをそこにいさせてあげること。それを感じていくこと。それが、自分へのやさしさ(compassion)なんだ」ということ。(わたしの意訳です)

その実践がなにをもたらすのかは、彼の佇まいや、発している空気から、伝わってくるような気がした。とにかく、彼が話し始めると、部屋の空気はとてもあたたかで、そこに座っているだけで温泉につかっているかのような安心とリラックスに満ちる。それは、ほんとうに不思議な安心感で、直接的にことばを交わさなくても「受け入れられている」って感じられるような、稀有な体験だった。

ひとは、こうやって、ただ誰かを受け入れることができる。
そして、その起点は、自分を受け入れることなんだ。

と、体現して見せてくれた。


クラスの録音や録画は、何度くりかえし視聴したかわからない。
ことばが身体に染み込んでいて、そしていつでも、あの温泉に入っているみたいな空気を感じることができる。


今日は、”繊細さんのためのコミュニケーションレッスン”週末クラスの初回があって、繊細な、微細なこころの動きとともに居る、ことを、みんなで体験してみた。

「すべての感情や感覚があっていい、あるがままでいい。
ただ、それを受け入れ、受け取ることから、自分を生きることがはじまる。」
ということをみんなと体験していく時、いつも、こころのなかで、ロバートのあの温泉のようなあったかい質感がよみがえってくる。

いつでも、彼が深く深く響かせてくれた愛情の質感と、いっしょにいることができる。
肉体を持って会うことはもう叶わないのに、こうして繋がれるし、広げてもいけるんだということに、心がふるえる。


悲しいのに、それだけじゃない、なにか。

しばらくは、このぽっかりと穴があいたような感覚といっしょにいよう。この感覚の先にある愛や憧憬に、想いを馳せていよう。


ロバートに、愛と感謝がたくさん届きますように。

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