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早春の催事、ブロンディール祭りに思うこと。

お馴染みブロンディールを語るマガジン。

2月も終わりに差し掛かる頃、ケーキ好きにとって、またブロンディール好きにとって、絶対に外せない事案が発生していた。
伊勢丹新宿本店にて、もう恒例となっている「マ・パティスリー」(通称マパテ)への出店。

都会のオアシスは伊勢丹地下1階にある

マパテといえばケーキ好きの為の気軽にアクセス出来る週替わりの癒しスポット、担当バイヤーのお眼鏡に叶った強者パティスリーが集う場所でもあり、マパテに通い続ければケーキを幅広く便利に気軽(みんなアクセスしやすい新宿)に購入・体験出来るシステムとなっている。

担当バイヤーも絶対にお気に入りであろうパティスリーがブロンディール。どうもブロンディールに対する熱の入り方がアツイ。
数回前から生ケーキ以外の焼き菓子、キッシュ、パン、ムラング、コンフィズリーなどブロンディールで取り扱っている幅広いラインナップをそのまま持ってきたような売場になっている。

そんな中、今回の催事テーマは「スーパーオーソドックス」。
各シェフの原点となる味わい、長きに渡って地方に根付く伝統菓子に焦点を当てていた。
むしろブロンディールから企画を膨らませたのでは?などと思ってしまう。

何故ならブロンディール藤原シェフのフランスでの修行先ロレーヌ地方は、まさに美味の宝庫。
タルトミラベル 、タルトグロゼイユ、ベルガモットドナンシー、マカロンナンシー、ヴィジタンディーヌ、そしてキッシュロレーヌ。こうして言葉を並べてゆくだけで、語感からして惹かれるものがある。

これらのラインナップはブロンディールでは決して催事向けに用意した特別なものではない。店舗ではごく普通に並んでいる、日常的なもの。

つまり、スーパーオーソドックスというテーマはブロンディールにとっては、企画ありきのものではなく、藤原シェフ自身が経験から築き上げてきたもの。
フランスで日常的に親しまれている変わらない日常風景にスポットライトを当てた、そこにある味わいそのものなのだ。
まさにブロンディールの為に用意されたようなテーマ。煌びやかなケーキたちだけでは終わらない、シェフの背景とともに伝統の食文化に触れられるよう広く紹介する。だからこそ皆が心惹かれ、「美味しい」という直接的な感情だけではなく「素敵だ」「懐かしい」「新しい」というプラスαの印象を持って受け入れられる。

催事の成功には企画とお店の商品力、双方の魅力が合致することが重要。その点でブロンディールには今回の「スーパーオーソドックス」を受け入れられるだけの、築き上げてきた器が備わっていた。

では催事の成功とは、何をもってして言えるのだろうか?

運営側、出店側、ユーザー、この三者がハッピーになる事だと思っている。


①運営側
集客に繋がる企画かどうか、ブロンディールならば集客は申し分ない。地下一階からの波及効果が望める事を意味し、マ・パティスリーを運営する伊勢丹新宿本店は素晴らしいという忠誠心を育てる。

②出店側
催事への出店はお店にとっては、普段なかなか足を運んで貰えない層にアピール出来る機会。潜在顧客を掘り起こし、話題となることで結果としてお店への集客に繋がる。その一方で普段のお店の業務に並行して催事用の準備や生産体制を整えなければという大きな負担がある。

③ユーザー
商品を購入する側は、アクセスが良いという点で、試したいけど店舗に行くまではまだ決心できないという人にとってはこれ以上ないチャンスで、初めて知ったという人にとっては出会いの場であり、常連組にとってはひたすら通いやすいというメリット。

作り手とユーザーとの架け橋に

三者がハッピーになるためにはそれぞれが上手く噛み合っていること。
最終的な目指す方向は、主催側に話題性をもたらし、集客に繋げ、売上げを作り、出店側を広く知ってもらう、それによってファン層が広がり、結果として実際の店舗へと客を導くこと。
ここまで実現して初めて催事の成功と言えると思う。

その為には発信が重要。
いまの時代、ユーザーからの発信が中心となり話題性が広がる。
ユーザーの情報は鮮度が高く、生の体温が通っていて刺激的、だからこそリアルで分かりやすいし触発されやすい、なによりも面白い。
これが形式的な会社都合の発信ではまったく響かなかったりする。

大まかに当たり障りのない紹介文だけで終始するものは、どうしても味気がない。
紹介する上で触れるべきところに触れつつも、担当者自身のフィルターを通した言葉には、チカラがあると思うし、読んでて興味が沸き立てられるのは間違いない。

マパテ自身からの発信こそが必要だと感じる。

是非、スペックだけを優等生のように並べた教科書的な宣伝ではなく、この商品のこんなところに惹かれた!ここがこうなっているから凄い!というような感情に訴えるポイントにスポットライトを当てて紹介してほしい。

単にマパテに出店してくれたから嬉しいではなく、ファンの拡大に繋げ永続性のあるものにするものになってもらいたい。
それこそがお店とユーザーとを結ぶ架け橋、主催者側の役割だと思う。

ファンとしてはいかなる時も応援するのみ。
推しパティスリーの催事とくれば、全力でバックアップ(通う・購入する・発信共有する)したい。
目指すは皆でハッピー。

結論、
皆大好きブロンディール!

催事への出店はしばらくお休みということで、マイペースに目の届く範囲で日常風景を彩って欲しい。

そして、ユーザーの皆様には出来る限り店舗へと足を運んで欲しいと切に思う。

おわり。

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