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BtoBフリーミアムSaaSで新規獲得MRRを約2倍にした方法

Mtameの橋口です。現在、「BowNow」というフリーミアムSaaSの新規開拓を担当しています。前回オンラインセールスについて書きましたが、より専門性を有しているであろう、フリーミアムSaaSについても書いてみたいと思います。

はじめに

プレイヤー系の記事を期待していた方申し訳ございません。ほぼ今回は出てきません。いずれまたそれ系の記事も書きますが、やはり自分が書きたいと思った記事を気分で書いていくことにします。

Mtame社及びスターティアラボ社(親会社)について

なんか会社紹介みたいになってしまって恐縮ですが、今回の記事の前提を共有するために少し記載致します。Tipsだけ見たい!という方は飛ばしてください。

弊社及びスターティアラボは、日本の中小企業を中心にデジタルマーケティングの支援を行っております。これまでSaaSツールを10以上自社で開発し、顧客の課題に合った最適な提案ができるよう、みんな頑張っています。(以下、ツールロゴ一部抜粋。余談ですが、全て動物のアイコンになっているんです)

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上記のように、多くのツールを開発してきた会社ですが、実に4つのツールで今回のテーマである「フリーミアム戦略」を採用しています。(ActibookOnecrecaAppGooseBowNow)※料金ページに飛びます。 国内のBtoBSaaSでフリーミアムを取っている会社はまだまだ珍しいと思います。これから始める方ももしかしたらいらっしゃるかもしれないので、怒られない範囲で、Tipsを紹介します!(僕はBowNowしか数字を把握していないので、このnoteではBowNowのフリーミアム戦略に絞って話します!他商材については多分@okonogi_shoが状況知っています!)

フリーミアム戦略について

弊社「エムタメ!」というオウンドメディアもやっているのですが、ちょうど良い記事があったので、是非こちら見てみてください。(https://mtame.jp/marketing_foundation/freemium/)

すみません、うちの紹介ばっかりになってしまって、僕自身うんざりしているので、次本題です。

BtoBフリーミアムSaaSで新規獲得MRRを約2倍にした方法

具体的には以下3つのことを行いました。もっと何かした気もしますが、結果に起因しているのはこの辺です。

①IS専任担当の配置 ②過去Freeユーザーの掘り起こし ③受注要因の分析

それぞれ解説します。

①Freeリード専任のIS担当の配置

新規獲得MRRを上げていくにあたって、まずどこにボトルネックがあるかを把握していきました。いろいろ見ていくべき指標はありますが(割愛します)、BowNowの場合、圧倒的にアポ設定率が低いことが分かりました!そこで、今までIS専任の担当はいましたが、Freeリード専任のIS担当を新配置しました。今までリソースの関係からFreeリードにIS専任の担当を配置することが難しく、OSが兼任して行っていましたが、専任で行ってもらうことにしました。英断でした。兼任状態では充分追客ができなかったところもフォローできて、担当到達率/アポ設定率が格段に上がりました。(担当到達率は90%超え。)

▼具体的に行ったこと(ほぼ茂野さんの受け売りです。。もちろんこの辺の設計はIS界隈で超有名な次郎さんの助言もあります)

①専任担当より、リード獲得後のフォローを5~10分以内に行うこと

➁オペレーションを確立し、電話とメールで5回の接触を試みること


➁過去Freeユーザーの掘り起こし

フリーミアム戦略を取っている企業なら分かると思いますが、市場選定さえ間違えてなければ、ユーザーは増え続けます。僕らもユーザーは増え続け、オペレーションを確立するまでに増え続けたFreeユーザーが数千といました。流石に全員に対して等しくアプローチすることは、不可能かつ戦略として正しくないので、その中から効率よくアプローチを行っていきました。

▼具体的に行ったこと

①アダプション(活用レベル)の数値が高いユーザーを高ポテンシャルと定義し、アプローチ ※全ユーザーにヘルススコアを付けています。

BowNowの場合、ログイン率が高い人、機能活用レベルが高い人、アカウント発行数が多い人をウォッチしています。恥ずかしい話この辺はまだ全ての状況をシステムで管理することができておらず、手動・目検でやっております。一定の成果が出たので今後切り替えていきたいと思っています。

➁MAにてキーページ閲覧ユーザーの把握

僕らの場合は、「料金ページ」「マニュアルページ」を閲覧しているユーザーが検討レベル(有償検討)の高いユーザーと定義しています。各社違うと思うので、一般的なキーコンテンツの例をお見せします。(右に行くにつれ検討レベルが高い傾向があります)

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③コンテンツ(Web、メール)の拡充

現在絶賛拡張中です。随時メンバー全員で更新しています。(マーケ、IS、OS、CS、コンサルタント全員) コンテンツの拡充は人的リソースの削減になるので、時間はかかりますが非常におすすめです。従来は全案件に営業工数をかけて受注しておりましたが、現在は新規有償化の20%近くが営業工数をかけずにできております。(しっかり見てみると思っていた以上に高かった!)

③受注要因の分析

言葉の通りで、何も面白くないのですが、一定の受注量が担保できてきたタイミングで受注分析を行いました。主に分析した項目は、【商談回数、リードタイム、顕在ニーズ/潜在ニーズ、担当者の部署/役職】です。受注した案件から、受注確度の高いユーザーを出しました。分析を行うことで、IS/OSのリソースをより受注しやすい案件に寄せることができました。(書きながら思ったのですが、新規獲得MRRを上げる施策ではなく、受注率を上げる施策でした。まあ回りまわって新規獲得MRRを上げる施策になっていると思います。)


最後に

上記のようなことに取り組んでいたら、BowNowの新規獲得MRRが2倍になっておりました。

今回のnoteを書いた理由の一つに、BtoBフリーミアムSaaS仲間と情報交換したいというのがあります。僕が知らないだけかもしれませんが、国内のツールでフリーミアムを取っている企業をあまり知らず、ネットにも情報が転がっていないので、来期またどういう戦略、戦術を取っていこうか非常に迷っています。

切に募集していますので、落ち着いた頃にいろんな会社の秘策を教え合う会をしたいです。

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