内部留保枯渇が先か、ワクチン・完治が先か
私はこれまで、「内部留保を開放すべき。」と言ってきたのですが、コービット19の影響で「内部留保・・・」を開放せざるを得ない状況となってきました。
まずは、正規雇用を護るほうへ開放されます。それが「正規」の意味と捉えていい。雇用調整用に「非正規」があるとして、この際は「非正規」にしわ寄せが来ます。
ただ、コービット19の波状は治まる様子が見えません。組織は生き物。生きるために、やがて、「正規」も切り捨てる段階に来るのでしょう。そうすれば、組織としての活動ができなくなりますから、組織の死が見えてきます。
今、消費は冷えていません。インターネット関連を駆使した需要と供給は盛んなのです。ですが、消費者の収入が減れば、この領域も冷えていきます。雇用調整用の非正規から冷えていくのです。
株価の激しい上下運動を見ても判る通り、一度、消費が冷え始めると全体を一気に落とし込める負の力が働きます。この負のチカラは、世界の政治が団結対処しても、容易に浮上しない。
こうならないためにも、正規・非正規にかかわらず、「消費を冷やさない」対策が求められます。まずは、内部留保の偏りのない開放を促し、政治は現金支給も視野に入れた保護策をとらねばと思うのです(各国は検討段階に入った模様)。
これは、ベーシックインカムの壮大な実験と捉えていい。組織の内部留保に頼っていた雇用調整を、社会全体で担うことに繋がります。内部留保が枯渇する前に、消費が冷えるまえに、社会全体の蓄積を公平に開放すべきと考えるのです。
新型コロナと世界経済(4)分断の時代、財政に試練(日経新聞)
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