妄想:まぜるな!危険 胡麻化すと本能が反応しなくなる

無知なのでお叱り受けますが、本能を喚起する "香り" のことで、妄想してしまいました。

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生殖にも深くかかわっている "香り"。おそらく、遺伝子の発現によって "結ばれやすい" 相手を香りで判断しているのかもしれない。鼻の受容体。その受容体に本来なら受け取るであろう "結ばれやすい" 分子に先立って割り込んでくる輩がいる。

やたらに遺伝子を拡散する能力の高い輩。結ばれやすさを無視して「すてきな人」と勘違いさせる。まるで "おいしくなさそう" な料理でも 胡麻油を数滴たらすだけで 食欲が増すようなもの。

そうやって、遺伝子的に最適に結ばれる以外に結実する生物(だから、多様性が生まれる)。

刺激臭や腐敗臭。現代では別の香りで胡麻化すのだが、本来は危機を察知させる香りである。その快適である香りに包まれてしまえば、危険な香りを発するモノゴトを間違って体に取り込んでも、日常をさかのぼって原因を探ることは難しくなっていく。

ひょっとしたら、ニンゲンは遺伝子の変異を香りで感知できる能力が備わっていたのではないか。線虫が香りに反応できるのであれば、ニンゲンの中にまだ発現していない同等の能力を発揮する遺伝子が眠っているのではないか。自身の遺伝子の変異を香りで利き分けられれば、がんなどの早期発見を自身でできるのではないか。

だから、香りを香りで胡麻化し 混ぜるのは危険なのです。私たちが自身で感知できるセンサーを無能化してしまう。ほんとうに「すてきな人」を利きき分ける能力が退化してしまう。体調の変化を感じにくくなってしまう。

快適な環境づくりは、ニンゲンを退化させる。それをわかっていても クサイモノゴトには蓋をする という本能が先立つのです。

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ニンゲンには香りを発する部位がたくさんあります。そのものの香りであったり微生物分解後の香りであったり。全体は汗・脂、上からでは、頭皮・耳・涙(これはむずかしい)・鼻粘液・唾液・脇・へそ・排泄機能部位・足、... 書ききれませんね。

その各々に許容できる香りがあるようです。自身でも許容範囲を超える香りがあります。清潔にしようと思う瞬間です。また、パートナーになる人についても互いに許容範囲を確認します。そして子供の香りにも注意を払います。

情報交換についても「香りにたとえて」表現し許容範囲を確認しあいます。攻撃性のある情報については「きな臭い」がよくつかわれるのでしょう。ですが、SNSでは「刺激臭」「腐敗臭」を事前に嗅ぎ取ることが難しい。情報を飲み込んで病に伏せることがたびたびです。

わたしは、加齢臭を身にまとい細かいことをねちねちという鼻つまみ者です。どうぞ、皆様におかれましては、嗅覚受容体に取りつく分子が空気中に漂わないようにナノレベルで分子分解する装置が備わったお部屋でこの妄想を読んでいただければ幸いに存じます。みなさまのご健康をお祈りいたします。

参考:東京大学大学院農学生命科学研究科「においの科学のウソ・ホント」


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