正規軍は "汚点" を嫌う

(以降、妄想)*****

正規軍は常に正しくあらねばならない。後で "正" が "悪" と評価されては存在意義を失ってしまう。所業が "悪鬼軍" であれば自壊する道をまっしぐらに進む。例外はない。だから、汚点には神経質になる。

国民の代表である大統領や議会に信任される軍隊であること。それが立脚点。私兵・民兵軍や傭兵軍ではない。国民の代表に認められ委ねられた正規の軍隊であるのだ。

傭兵は契約で動く。目的達成のためには "悪鬼のごとく" 働く。私兵・民兵は指導者のために働く。その指導が "鬼になれ" であるなら鬼となる。正規は鬼になる必要はない。そのために税金をつかって「鬼にならなくとも勝てる軍隊」であるからだ。ありとあらゆる "正規" で勝利することが求められている。

したがって、"正規でない戦闘" をしぶしぶ行うようなことがあれば、それは "汚点" である。正規軍にとってプライドが許さない事象である。プライドを護るためには、その戦闘は傭兵か民兵か私兵に任せることになる。目的を与え、私兵・民兵に潜入した名を明かさぬ正規軍の将校が指導者となる。

だが、傭兵・民兵・私兵ともにプライドがある。命を懸けて戦うというプライドだ。それを踏みにじられることがあれば、命を懸けて踏みにじろうとする足を粉砕する。正規軍はその性癖を知り尽くしているから踏みにじることはしない。もし、それを行うことがあれば、正規軍の中で "汚点" を暴かれたくない上層の一部が勝手に行っていることになる。

正規軍の中で混乱の波が静かに広がっていく。しぶしぶ行っている戦闘が "汚点" であることは、正規軍では当然のように認識されている。正規軍のプライドが爆発するのは時間の問題となった。

今回の "汚点を塗った" のは私兵に近い傭兵で誰の私兵かといえば、大統領自身。汚点は「大統領の戦争」と言われる所以だ。そのリーダーは正規軍と対立する。正規軍にとっては「いつまでも纏わりつく汚点」である。

亡命したリーダー。そのリーダーを擁護するような発言をした大統領。翻って厳しい姿勢をとる如才なさ。国民の代表でなければ正規軍は一顧だにしない存在。ならば、汚れが取り除かれそうになった、今、一気に国民の代表で無くすれば、正規軍は "正" に戻れる・・・

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前回の妄想は、「正規軍の反乱指導者を炙り出すために傭兵を活用した」という筋書きでしたが、今回の妄想は「汚点を嫌う正規軍が "正" に戻る時」です。いずれの妄想も子供じみていますが、どうも、今、報道されている事象も、なんだか子供じみている。子供じみているのに妖力を携えている所業のようで、気味が悪い。ニンゲンではない "鬼" の所業のように思えるのです。また、妄想し始めた次第。

#日経COMEMO #NIKKEI

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