妄想:強権の弱点、取り巻きがヘマをする

*****軍事について、サブリーダーがいない。最高指導者しか判断できない状態。最高指導者に阿る次席責任者。アイディアを出そうとしない。言われなければ動かない。

うっかり、最高指導者が言葉を違えても、そのまま執行する次席責任者。

世界が震撼する瞬間だ。最高指導者も後戻りできない。事態は間違った方向へずんずん進む。上からの命令は絶対。「うっかり指令」が実行され、現場で強烈な違和感があったとしても、実行しなければならない。

事態は予測した以上に悪化していく。だれも、止められない。最高指導者が「撃ち方やめ!」と言わない限り、ずるずると進む。憂慮した勇士が最高指導者の暗殺を企てるが、親衛隊が阻止する。そして最高指導者は誰も信じなくなる。

取り巻きは、「現状は好転している」と虚偽の報告を矢継ぎ早に最高指導者に報告する。最高指導者は、それを信じてはいないが、権力維持のため報告を肯定し、意味のない遂行の指令を発する。

敵国は徐々に最高指導者に迫ってくる。自国の戦意は失せ、投降者が増えていく。その現状を最高指導者は知らない。

ある朝、最高指導者のすむ宮廷には誰一人いなくなる。やがて、敵兵の足音がゆっくりと甲高く最高指導者へ近づいていく。

*****

最後の日、宮廷に住む人々は、目くばせだけで意思疎通して親衛隊に見つからないようにそっと逃げ出す。だれもいなくなっていく宮廷で親衛隊も重火器を隠して去っていく。そういう妄想から書きました。

「強権政治は自壊する」という物語を歴史は何度も描いていると私は解釈しています。世界各地の強権政治はどうか。最高指導者のうっかりを諫言できる次席は存在しているか。居ないのであれば、民主主義側は自壊を待つ戦略をとるのか。それができるほど、世界情勢は甘くないのか。その未来が見えないのです。

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