妄想:巣立たぬなら、親が出ていけばいい

パラサイト・シングル(記事参照):成人になっても親元から離れずに暮らす独身の若者のこと。現在は経済的な背景で親元暮らしが余儀なくされ、結婚機会を逃す若者世代を説明する概念として使われることも多い。

この現象に対して、社会は何をなすべきか・・・。わたしの住んでいるところの方言:スモッツクレン:役立たない、つまらない:「巣も作れない」もしくは「放置した酒が酢になることにもならない」が語源か・・・(以降、妄想)*****

要は、自然に任せれば巣立つし、発酵原理で物は遷移していくということで、この「あってあたりまえ」ができない事情がこの社会にあるということ。

やがて介護が必要となる親たち。巣作りを逃した子供が古びた巣の中で親の介護をする。これが自然だとはとても思えない。巣は子を育てる入れ物で、親を見送る装置ではない。

ならば、社会で醸成すべき遷移は何か。「ある程度の社会的責任を追(負)えるようになった(大人)子供たちがいるのなら、親が家を出る」。子供が社会の影響を受けて発酵するようになれば、そのエネルギーを次世代のために使ってもらう。発酵が減衰しつつある世代(酸っぱい世代)は、子供の発酵エネルギーを吸収しない(それは子供を腐らせるから)。そのために、旧世代は家を出る。つまり、「巣で次世代が生まれる→次世代が社会と交わる→発酵する→エネルギーを次世代につぎ込む→発酵が止みつつある旧世代は巣から抜け出る」の遷移です。

高齢で元気な親たち。元気なうちに遷移にそって家を出る。「ちょっと子供たちが心配」なのはよーくわかりますので、元の住居から "あったかい鍋が冷めない程度の場所" に旧世代は移住するのです。実はそこには同じ事情の旧世代がすでに住んでいる。量子コンピューティングで組み合わせ問題を解いたら、地域の旧世代が集まる最適な場所が判明し、その住居の入居募集に応じたということ。

その住居は「老々介護」住居となります。お互いに「次の遷移」を確認しつつ、新人は古い人を見送る住居なのです。子供たちは孫を連れてよく訪いを入れます。自然と旧世代と新次世代の交流が深まり、子供世代は仕事に子育てに時間を割くことができる("酢っぱい" は子供たちの疲れをいやす)のでした・・・めでたしめでたし。

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親が家を出る。「家出じじばば」。これが流行る社会が日常になると妄想した次第。

#日経COMEMO #NIKKEI

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