合"州"になれない合衆国。自主"州"独立が生む崩壊

おそらく、民主・共和の違いというより、州の特性の違いにより、合衆国は様変わりするのだろうと妄想しています。*****

連邦裁判所が下した結論に衆人は疑念を持つようになります。「裁決は我らの下で」と連邦ではなく最高位は州となります。

連邦議会の混乱により、州議会の規律ある立法が支持され優位な立場となるでしょう。連邦捜査局も広域捜査に支障をきたすようになります。

中央情報局も主体が合衆国ではなく、州のための情報局となっていきます。「頼られる中央情報局」のために、州を天秤にかけながら重要性を主張することになります。

合衆国大統領より州知事に権力の基盤が移り、州は独立国家として体を成していきます。宛ら欧州連合か。

国務も商務も財務も、"合衆" であることに意味をなさなく成り、各州にその役割が移っていきます。州の貿易で最恵国待遇が決まり、交渉相手が中国共産党であったりロシア政府であったり、合衆国ではありえなかった交渉風景が映し出されます。

欧州各国と個別に連携を図るようになり、英国に肩入れする州があれば、ドイツを贔屓にする州あり。フランス語を公用語に迎える州も現れるでしょう。

アフリカ・アジア各国との外交も州単位となり、合衆国としてのステータスはなくなっていきます。

そして、地に落ちた合衆国大統領に核兵器の最終決定権を渡さず、合衆国軍の州への分解が始まり、州独自で核武装を行います。核兵器の最終決定権は州知事にゆだねられるのです。

ICBMは必要ない。短距離核兵器で隣の州を狙う事態になります。

SNSでは盛んに州同士の諍いがクローズアップされ、血気に逸る人々は州兵に志願し、州境で防衛のために尽力することでしょう。州境には堅牢な壁が築かれ、門の出入りには高額な税が課せられるでしょう。

*****

全くあり得ない妄想です。けれども、昨今の合衆国には、そのような妄想を掻き立てる "危険なガス" が充満しているのです。それに着火したとき、"世界が退化していく" という妄想にも現実味が増していくのです。

#日経COMEMO #NIKKEI

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?