大妄想:すべての基軸が水素に代わる
これは筆者自身もどうしようもない妄想なので、うっちゃいといておくんなまし。
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「これより、水素本位の価値変動制度を採用します。」
ヒトの生活に必要なエネルギー。経済活動の根源ともいえるエネルギー。この発表の前は石化・炭素エネルギーが主流。産出国と輸入国で格差が生じ、エネルギー供給の増減で基軸である通貨が乱高下し始めた時代、突如、"デジタル水素" が注目され始める。
水素は世界中どこでも手に入れることができる。実物の水素ではなく取り廻しやすい "デジタル水素" で各国や地域が市場価値のあるヒト・カネ・モノ・トキに値札をつける。同時に実態の水素も動くという仕掛け。
デジタル水素による価値に実物の水素を供給することで経済を回す。
やがて、デジタル水素のみが市場を席巻し基軸通貨としてふるまうようになる。量子による水素バランスを自動計算するコンピュータが現れ、世界のデジタル水素の供給量を適性に推移させる。
それまでは、アングロサクソン連合による基軸覇権(言語と通貨)パクス化が世界をけん引していたが、様々な甚だしい格差を解消することができず、混沌とした世界になろうとしていた。そのあおりを受け、後に "第三次世界大戦前夜" ともいわれた日を迎えることになる。
その時、ある科学者集団が「世界を安定化させる科学」を発表する。それが前出の「水素基軸時代」の幕開けとなった。
寸前のところで世界は変わった。だれも生き残れない第三次世界大戦は科学の力により回避されたのである。
この水素基軸モデルは前時代の基軸言語をも無意味にしていく。母国語を話すだけで相互に通話が可能な水素原理翻訳エンジンが開発され無料で利用できるようになった。つまり、チカラのある少数国や地域がものごとの主体とならず、存在するすべてが同列で意味のある状態を保つことができるようになったのだ。
通貨と言語に格差がなくなった。
市場は活性化し、エネルギーは水素を基軸に生産・消費され、世界は徐々に彩を増していく。どの国でもどの地域でも、子供たちの笑い声が響き渡る。一人でも家族がいたとしても、気兼ねなくその先を見つめることができる。
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ちょっと、春にお花畑を見すぎたか。花粉症で目が充血し始めたので、大妄想を閉じたいと思います。
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