不景気は専制主義の思うつぼ

おそらく、今年いっぱい「不景気」という言葉がなくなる日はないのだろうと思います。

なぜなら、専制主義の国から真偽を問わない「不景気」情報が世界に流れていくからです。フィナンシャルタイムズが報道している通り、若い人々を半分だまして西側が不利になる情報を "信じ込ませて" 流すように促すのでしょう。それは、あからさまなサイバー攻撃ではなく "不景気の流布" という攻撃です。

この「不景気」情報はフェイクではなくなります。なぜなら「景気は気から」ですので、「不景気がやってくる」情報が蔓延すると、みんな行動を抑えに入ります。それが負のスパイラルを加速する。

「世界はつながっているから専制主義も困る」とはなりません。国内で不服が出るようになったら〆たものです。得意な強制発動が行える治安維持に向かえるです。

治安維持に引っかからない人々しか生きられないようにする。恐怖で雁字搦めにして、"専制主義のいうことを聞く人間" しか社会的信用が得られない状態にしていく。そして、一見、統率の取れた国として世界に発信する。

自由主義世界ではデモが日常となっていて過激な行動を起こす人々が跋扈する世の中になっています。「専制主義がいいか自由主義がいいか」。同じ暴力でも、統率を取ろうとする暴力のほうがいい。そう、信じるに足る映像が専制主義から世界に流れていきます。自由主義の政治は統率へ暴力機構を動かしていくことになります。

G7に代わる「専制主義連合」が誕生し、より統率の取れた "貧しいが安定した世界" で連携していく国際政治が始まるのかもしれません。一握りの固定した富裕層の中から世襲で政治家が生まれる。「専制主義連合」は貴族の集まりである下部組織を持ち、安全保障を形成していきます。
そして、しばらくたつと専制主義の中から "連合の中の専制" を主張する者が現れて互いにけん制しあい、やがて引くことのできない戦争へ突き進むようになっていきます。

今年から始まる「景気は気から」の不景気。それは、一足飛びに百年前に戻るタイムマシーン。そのように妄想したのでした。

#日経COMEMO #NIKKEI

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