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"紅いデジタルカーテン" を開け閉めするのは貧富の格差

「富が庶民に行きわたれば、赤いカーテンは開け放たれ、貧しさが固定化されれば赤いカーテンは閉められる」。

今は、"赤いカーテン" の内装工事が進んでいる最中と捉えた方がいい。今なら、家の内装を入れ替えることは可能。

部屋を仕切るものを取り掃い、オープンで風通しのいい空間を世界にもたらすために、何を優先しなければならないのか。誰もが、気付いている。

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「金融危機」は、必ずやってくる。前回は突然やってきたが、今回はその正体は見えている。富裕層への資金が集まりすぎて、中間層・貧困層の借金と国の借金が増えているのが、その正体だ。

貸し出す(投資)先が見つからず、無理に借りさせて焦げ付かせる(スタートアップなどの倒産)。政治の趣向で "大盤振る舞い" を繰り返し、無計画な借財を国民に背負わせる。

利益率の高いビジネスをチカラ(M&A)で寡占して生き残ろうとする。人件費を抑えた利益は富の上積みとなり、富者が抱えきれない資金を貯蓄していく。

薄まっていく中間層。消費意欲を駆り立てる富裕層。それにつられて「人生をたのしく」暮らしたい願望が貧困層に広がる。そこに "赤いカーテン" が引かれ、「カーテンの中では、貧富の格差は "党" が強権で均していきます」と謳う。

自由市場にカーテンが割って入り、富裕層だけの市場と庶民を区分けしようとする。富の源泉を失った富裕層は残った貧困層に借金を返すように行動する。そうなると、貧困層は "紅いカーテン" を引き入れ "開かずの間" にしてしまう。 

借金の取り立てができない一部の富裕層は暴力に走る。それを避けるために、貧困層は "紅いコンクリート" をカーテンに塗り始める。

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久しぶりに妄想した。けれども、このストーリィは戦前にあったことをなぞっただけだ。そして、"紅いカーテン" の中で何が行われるのか、今をよく見れば想像できる。

こうならないために、何をすべきか。危機意識をもって富の偏在を改善する事以外にない。今はやむを得ず(コロナ禍)国の借金が増えているけれど、それを富者が軽くする(増税に応える)行動に出ることが重要。それが「自由市場を守る行動」となる。

その先の危機を迎えないために「痛みを先取りし、回復を早める」。もう、これしか方法がないはずだ。コロナ禍で「やむなし」の蓋をしつづけるにも、限界がある。それは「金融危機」という姿で露わになるであろう。


参考記事(以降、日経新聞)

コロナ禍で拡大する格差(上)

金融危機は起きるか

世界経済 進む優勝劣敗

米大統領選 揺れる世界(1) 習氏が備える「長征」


#日経COMEMO #NIKKEI

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