「週休3日」と「ジョブ型就労」のその先

「・・・成功者に自らの成功について再考を促すのは簡単ではない・・・」とサンデル氏は考えています。

能力主義に傾きすぎて、学歴とリンクした結果、生まれた時から差ができていて、富を握ったものが学歴を獲得し能力主義の中で再び富を得る・・・。

その富を得たモノ達が「平等な競争環境」を整えることができるのでしょうか。

ジョブ型が変える人材育成(日経新聞参照)

二つの記事を合わせると、「・・・多様な働き方環境の整備・・・」をして「・・・個人のキャリア形成意識が高まり、会社も教育機会をいかに提供するかの競争(をうながすジョブ型就労環境)・・・」を促す、と読み取れました。

作用としては、一つの職(契約単位)では現在より報酬は減っていく。自身の生活環境と合わせながら複数のジョブ型就労を行い報酬を補っていきリカレントに励む・・・となるのでしょう。

ジョブ型就労が広がれば「能力主義」はさらに顕在化していく。多様な働き方で報酬を調整しながら「能力を磨く時間」を確保していく。ただ、その中で、もう一段の学資を必要とする場面が多くなるのではと心配しています。

結局、週休3日であっても報酬調整で、休みの時間や生活に向ける時間などが削られて、リカレントに割く時間も少量となる・・・。

"富と時間のある者だけが能力を磨き上げる" ことができる。報酬確保と生活に追われる人々は "能力を手に取るチャンス" さえ少なくなっていく。

富を得たモノ達が「平等な競争環境」を整える

"奈落の底へ落ちていく世界" とならないために、これが必要と考えるのです。そのためには、まずは「・・・謙虚さを忘れず、私たちは共同体として互いに支え合っていることを認識・・・」することが重要なのだと、サンデル氏は説いています。


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