その存在を認めることができるか、米国民主党

トランプ氏を頑なに支持する人々。その存在を認めることができるか。そこが、次回選挙の焦点だろうと思います。

なぜ、あの人々はトランプ氏を支持し、"信じること" を共に持ち続けているのか。そこを理解して、初めて選挙に臨める。

ほぼ、個人崇拝の域に達しているあの人々。「かならず、現状をひっくり返し、我々の思う社会にする」、そう信じ、リーダーを立てる。

ですが、"我々の思う社会" は個々にずれがありながら、その "違い" を埋めることはしない。「仲間だから」の意識で共に時間を過ごしているのでしょう。

生まれながらに約束されていたであろう社会的優越。それがはく奪される、その領域が浸食される。だから、失う前に行動を起こす。

優越を信じ、失いたくないという思い。優越と現状の乖離の中で、失望したくないという思いが募る。失望させないリーダーはだれか。その問いに応えようとするトランプ氏。

米国民主党では、失望しかない。そう信じている人々。

具体性に欠けるけれど、民衆の "力" として、最も強力な "失望という感情"。

選挙のキーワードは、二つ。優越と失望。この存在を無視してはいけないのです。存在を認めつつ、理解を深めること。そこから始めないと、本当に米国の民主主義は終わってしまう。すなわち、世界の民主主義が終わってしまう。その危機感が募るのです。


#日経COMEMO #NIKKEI

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